「蚊」は本当にヒアリより脅威なの?
今年5月26日に国内で初めて兵庫県尼崎市で発見されると、
神戸港や名古屋港などの港湾地区で10ケ所ぐらい相次いで見つかった。
というニュースが連日にぎわせていますが、
もっと私たちの身近にいる「蚊」によるデング熱やジカ熱などの蚊媒介感染症も忘れてはならないですよね。
2014年には海外渡航歴のない人が代々木公園で蚊に刺され、デング熱に感染したことが大きな話題となりましたが、
今年6月にも、
海外から帰国後にデング熱を発症した患者が蚊に刺されたことが世田谷区で判明し、
区が蚊の駆除作業を行ったというニュースが報道されていましたね。
この得体の知れない蚊媒介感染症は、
世界的に見ると、蚊媒介感染症の死亡者数は年間約70万人にも上っているんです。
国立感染症研究所・名誉所員の小林睦生氏は、
「日本は、デング熱などの蚊媒介感染症の爆発的な流行がいつ起こってもおかしくない状態だ」
と警鐘を鳴らしているんです。
この蚊媒介感染症とは、
ウイルスを持つ蚊に刺されることによって起こる感染症のことで、主に熱帯・亜熱帯地域で流行していて、
蚊媒介感染症の感染経路は共通しており、
ウイルスに感染したサルの血液を蚊が吸い、サルの感染症を蚊が人間に媒介し、
ウイルスに感染した人が都市部に移動すると大きな流行を引き起こすらしく、
蚊と人の密度が高ければ高いほど、流行が拡大することになるそうです。
そして蚊の中でもウイルスを媒介するのは、
ネッタイシマカなどのヤブカ類で、
沖縄から東北まで、日本で広く分布しているヒトスジシマカもヤブカ類なんですね。
それにしても、
蚊はなぜ人間などの動物を刺して、血を吸うんでしょうね。
なんでも、
たんぱく質などの養分から卵を作るためだそうで、
血を吸うのはメスだけで、
オスは花の蜜や果実の汁などの糖分を摂取してエネルギー源としているそうです。
そして蚊は1回の吸血で、体重が2~3倍になるそうです。
うまく血管を刺してスムーズに吸血できると20~30秒程度、(肥えている人?)
刺す場所や血液の出が悪いと数分間とまっていることもあるみたいで、
血を十分に吸ってお腹が一杯になると、消化して卵を作るまでの3日ほどは、動物に見向きもしなくなり、
その後、4~5日で卵を産んだ途端に、また血を吸うようになるそうですよ。
そんな蚊は、
どうやって人の存在に気付き、近づくのでしょうね。
それは視覚だけに頼っていると暗闇では分からなくなりますし、
聴覚だけを頼りにしていると騒がしい場所では分からなくなりますから、
いろいろな状況に対応するため、さまざまなセンサーを使っているみたいで、
長距離では二酸化炭素を感知するセンサーや、気圧のセンサー、視覚、聴覚などを使って、
あのあたりに吸血源動物がいそうだなと感知するんです。
吸血源に近づいたときには、
体から発散される熱やにおいのセンサーなどが使われ、
皮膚に乗ったときには、
汗に含まれる水分や化学物質、体温や湿度などのセンサーを使って、
吸血すべきかどうかを判断しているようですよ。
中でも多くの蚊が使っているのが、二酸化炭素ガスのセンサーで、
人をよく刺すヒトスジシマカは、人の周囲3~6メートル程度でも感知できると言われているんですって。
もしかすると「蚊」には「AI」が組み込まれているかもしれないですね。
そんな「蚊」に刺されやすい人って、本当にいるらしいんですね。
たとえば血液型でいえば、
O型の人は、ほかのどの血液型の人よりも蚊が寄ってくる可能性が高いとの研究結果がNCBIに発表されていますね。
次に蚊に狙われやすいA型の倍近い確率で、O型の人を狙って蚊が近寄ってくるようで、
その明確な原因までは突き止められるにいたっていないものの、
蚊に好まれる遺伝子構造というのがあるみたいなんですね。(私もO型ですよ)
こうした遺伝的な要素とは別に、蚊が好むライフスタイルというのもあるようで、
もっとも興味深いのは、
ビールを飲むと、なぜか蚊が一斉に襲いかかってくる傾向が強まることが実証されているんです。
この実験では、
ビールを飲んだ後のほうが、身体に着地する蚊の数が増えたのが確認されたんですね。
さらに「蚊」はエタノールを嫌う傾向があると認知されていますが、
汗と体温に含まれているエタノールは蚊が寄ってくるのとは関係がないこともわかっているみたいです。
あなたもキャンプでビール片手にほろ酔い気分のときほど蚊に刺されやすくなるというのは、
覚えておいて損はなさそうですよね。(ビヤホールはビルの屋上が多いから安心か?)
ほかにも、
激しい運動で呼吸が荒くなり、二酸化炭素の排出量が増えたり、たくさん汗をかけばかくほど、
蚊には狙われやすくなることもわかっているんですね、
さらに蚊は暗い色の服を好むそうですよ。
あまり効かない虫除けスプレーだってあるみたいですし、昔ながらに蚊帳を使い、
明るい色の長袖の服に身を包む防御策が、もっとも有効だったりもするかも。
↓楽天でも売っているこの「スキンベープ プレミアム」という虫除けスプレーは効くそうです。
あと「大人よりも子どもの方が刺されやすい」そうですよ。
これは子どもは新陳代謝が活発で、
汗をかき、体温が高いなど、蚊が感知しやすいサインが皮膚から多く出ているからだそうです。
ちなみに、
男性よりも女性の方が刺されやすいそうです。
ある夫婦でO型でポッチャリな嫁とA型でガリガリな旦那が一緒に畑に行ったら、
嫁ばかりめっちゃ刺されたそうですよ。
ところで、
二階建て以下の家に住んでいる方で、熱帯夜の時など窓を開けて寝る方も多いと思うんですが、
網戸をしているのに「蚊」が枕元にブーンと飛んでくるケースってよくありますよね。
サッシ窓は右窓、左窓、網戸という順番に、窓というのは並んでいますが、
左に網戸があると、左の窓が開いているということですよね。
そうすると、左窓と網戸の隙間ができるんできるんです。だから蚊が入ってくるんですって。
だから右窓、左窓、網戸も順番だから、左窓を左にやり、そうすると網戸は右に来ると思うんです。
そうすると、左窓→網戸という順番だから、
ちょうどサンのところにブラシみたいなのが付いていますから、それによって蚊が入ってこないですよ。
網戸は向かって右にしてくださいね。(右窓を開けてくださいってこと)
そうすると隙間ができなくなって、蚊が入りませんってことなんです。
確かにヒアリも怖いが、
もっと身近にいる「蚊」の脅威をあなたも身の回りから減らしましょうね。