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「人食いバクテリア」致死率30%バイオハザードの世界なの?

海外の話かと思ったら日本なんですね。

 

感染者数が442人で致死率が30%ということは、
130人前後のかたが亡くなられていることになるから結構な人数の患者がいるんですね。

 

予防のためにも、
自分でも正しい知識を得ないとバイオハザードの世界になりますよね。

 

というのは、
「人食いバクテリア」とも呼ばれる、
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の患者数が442人となり過去最多になったそうです。

 

厚生労働省は、
予防には手洗いや、傷口を清潔にすることが、有効と言っているんですが・・・。

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そもそもなんで「人食いバクテリア」って言うんでしょうね。
調べてみると、

 

皮膚や筋肉などに感染すると、細胞が死んでしまい真っ黒になるため、
あたかもバクテリアに「食べられた」かのような印象があるためそう名付けられたみたいで、

海外でも "flesh-eating(生身を喰らう)" と呼ばれており、
決して日本だけで流行している病気では無いみたいですよ。

 

そういえば、
ハワイでは珍しい豪雨のあと、下水が海に流れ、ワイキキのヒルトン前あたりでサーフィンしてた人が、
この「人喰いバクテリア」に感染して亡くなった話がありましたが、
観光地パニックを防ぐためか、あまりニュースにならなかったですけどね。

 

日本のマスコミなどは、
さも恐ろしい菌であるかのように報道されていますが、
溶連菌は年中そこらに存在している一般的な菌なんですよ。

 

のど風邪だと思っていたら、
実はこの菌に感染していた(そして勝手に治った)ということも珍しくありませんからね。

 

皮膚の常在菌(=常に在る菌)と呼ばれる仲間でもあり、
特に病気を引き起こすことなく、
普通の人の皮膚に住み着いている菌でもあるんです。

 

普段は重症化しないこの菌が、
一部の場合に重症化してしまうのがいわゆる人食いバクテリア感染症だと言えるんですが、
何がきっかけで重症化するのかはまだ分かってないみたいなんですね。

 

「人食いバクテリア」による健康被害は、
免疫不全といった重い病気を持っていなくても起こるといわれていて、

 

健康なあなたでも、
突然、こんな初期症状を引き起こしたら注意ですよ。

「皮膚が赤くなる」

「手足の痛み」

「手足の腫れる」

「発熱」

「血圧低下」

が代表的みたいで、

 

「手足の異変」→「全身の症状」という順番で起きることもありますし、
逆に「痛み」の前に、
インフルエンザのときのような症状を起こすこともあるそうですよ。

 

そしていわゆる「人食い(皮膚や筋肉が壊死する)」のような症状が出るのは、
手足が最も多いんです。

 

壊死のスピードは1時間に約2~3cm。
信じられない速さで細胞を破壊し、組織を殺していきます。

早い場合には、
発症してからたった24時間で死に至ることもあるほどなんですね。
これが「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」が「人食いバクテリア」と恐れられる理由なんですよ。

 

ただし、
発症してすぐに抗生物質を投与し、壊死した部分を切除すれば治療できる可能性もあるみたいです。

 

そしてこの「人食いバクテリア」どのように感染するかというと、

ひっかいた、物が刺さった、やけど、虫さされなどで、
皮膚にできた傷が原因となることが多いんです。

 

免疫力が低下していると感染が起きやすいですが、
そうでなくとも発症することが知られています。

また皮膚表面の傷だけでなく、
青あざや捻挫など、傷のない外傷でも発症することが報告されてるんです。

 

こんな例もあるんです。
ある男性が風俗店に行きフェラチオしてもらったら、

帰宅後に陰部の痛みがあり、翌日には痛みが強くなり、
痛みによって仕事ができなくなったため近くの医院で受診し入院となったみたいで、
翌々日の血液検査では肝機能障害、腎機能障害も認められたそうですよ。

 

また感染経路はとっても単純で、

・飛まつ感染(咳やくしゃみなど)

・接触感染(傷口や粘膜からの感染など)

 

ですから特に注意すべき人は、

•免疫力が落ちる病気がある人(糖尿病、肝硬変、慢性腎臓病、がんなど)

•免疫抑制薬を服薬している人

•アルコールの摂取量が多い人

•ウイルス感染症にかかっている人(インフルエンザ、水ぼうそうなど)

•妊娠中、あるいは出産直後である人

 

溶連菌自体がどこにでもいる菌ですから、
この病気が人から人へ伝染することは原則的に無いみたいです。

   

じゃどうやって予防するのかというと、
残念ながら、
現時点で「人食いバクテリア感染症」を予防できる明らかな方法は見つかっていないですが、

 

一般的な対応として、皮膚に傷ができた際に気をつけるべきことは、

•傷はすぐに、シャワーなどでしっかりと洗う

•傷があるうちはプールや温泉、海を避ける(菌が入ってくることを避けるため)

•傷に触れる可能性のある手や指先は、なるべく清潔に保つ

•皮膚の消毒が人食いバクテリア感染症を予防するかは不明
(効果がある可能性と、逆効果の可能性が両方ある)

 

効果のはっきりとした予防法がない以上、
現実的な対応としては、こんな場合には医療機関で受診を遅らせないことが重要みたいですよ。

•我慢ができないような患部の強い痛みがある

•患部の赤みや腫れに加えて、高熱や強いだるさなどの症状がある

•患部が赤くなった後に赤紫〜黒みを帯びてきた、水ぶくれができた
(ただし、この時点では対応が遅れていると考えられます)

•糖尿病など、上に挙げた注意すべき点に当てはまる方

 

これらの症状がある場合には、
「人食いバクテリア」以外のものによる可能性もありますが、
いずれにせよ病院を受診して治療を受けるべきでしょうね。

 

小さな個人院よりも総合病院や大学病院のような大き目の病院の整形外科に、
行くことをおすすめします。

 

それにしてもなぜ今増えているんでしょうね。

考えられる一つの可能性としては、
医療者の中でこの病気の認知度が上がってきたために、
正しい診断がつくようになったということが挙げらるんですね。

 

またこの感染症は5類感染症と言って、
診断をした医師は1週間以内に保健所に届け出をしなければならない特殊な感染症で、

「人食いバクテリア感染症」の重要性が社会的に認識されてきたために、
忙しさもあってそれまで届け出を行う医師の割合が低かったのが、
正しく届け出が行われるようになったと考えることもできるんです。

ですから、
実際に患者数が増えたわけではないという可能性もあるんですね。

 

でも様々な未知の理由によって溶連菌や感染者が本当に増えている可能性も確かにあり、
この点については今後の報告を待つ必要があるみたいですよ。

 

いずれにしろ、
傷口から細菌感染したときになる「ひょう疽」などもそうですが、

 

細菌に感染した傷口は、
通常の傷口の痛みとはレベルが違う「ドンドン」と体に響く変な痛みと、
「異常な腫れ」を急激にしっかりと感じると経験者は言うんですね。

 

「人食いバクテリア」の初期症状が風邪と似ていたとしても、

風邪とは一味違う「傷口の痛み」や「体の痛み」があるはずですから、

しっかりと症状を見抜き、早めに病院に受診出来るようにしたいですね。