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「シャープ」鴻海が買収へ技術流出決定か?

仕方ないことですが、
日本の技術が海外に買われていくのは寂しいですね。

 

日本は技術国家なのだから観光立国よりももっと技術分野に税金を使うべきで、
このままでは本当にまずいと思いますよ。

 

というのは、
シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れ、
鴻海傘下で再建を図る方向で最終調整していることが2月4日に分かったんですね。

 

シャープはこれまで、
官民ファンド産業革新機構という、
日立製作所ソニー東芝の液晶事業を統合させた国策メーカーのジャパンディスプレイがある機構に、
そこにシャープを加えることで“日の丸液晶”の世界シェアを高めたい狙いで、

産業革新機構の出資案約3000億円の受け入れを軸に検討していたんですが、

 

鴻海が機構案を大幅に上回る総額6000億円超を拠出する好条件を示したため、
方針を変更したんですね。
(ただ、革新機構との協議も打ち切らないそうですが)

 

出来ることなら3000億円で建て直しを 受けてもらいたかったんですが、
倍の6000億円で 自社ブランドを 捨てたんですね。

会社がブランドを捨てたら私たち国民がは今後愛着は湧かないですよね。
もう台湾から中国に行くんでしょうよ。

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その「シャープ」が買収される鴻海(ホンハイ)ってどんな会社か調べてみると、

「鴻海」の由来は、
「鴻飛千里、海納百川」(鴻(大きな雁)は千里を飛び、海はすべての川を納める)
という意味で、
企業が大きく羽ばたくよう期待した縁起がいいネーミングなんですね。

 

台湾の会社で、製造を下請けする会社です。
下請けといってもすごい会社で、
販売開始から一ケ月くらいで100万台を越してしまうような商品、

 

例えばニンテンドーソニーのゲーム機かやアップルのスマートフォンなど、
この会社があるからできたことなんですね。
 
製造の技術力と部品を短期間で揃える力はすごいらしいんです。
例えば短納期を実現するために、

プラスチックケースなどの精密部品の型などは、
自分のところで設計製造してしまうし、
電気基板のプリント基板の設計なども同様なんです。

 

言ってみれば、
商品の設計やCPU、メモリ、液晶、抵抗、コンデンサ、電池など主要部品などは自分のところで作りませんが、
それ以外の部品はほとんどやってしまうんですね。

 

いままで鴻海の「勝利の方程式」とは、
海外のブランド企業から製造を受託し、
中国で安価な労働力の大量投入による規模の経済効果が発揮できる方式(薄利多売)に
よって達成したんですが、

 

最近では中国の賃金高騰によって、
旧来の勝利の方程式では次第に限界を迎えるようになって、
シャープなどとの協力によって旧来の付加価値から高付加価値へのシフトを試みているんですね。

 

その高付加価値とは、
「IGZO(イグゾー)」と呼ばれる次世代液晶で、
世界で唯一、シャープが量産化に成功した“虎の子”の技術を
今回の買収でこの優れた技術が中国や韓国などに流出するかもしれませんよ。

 

この「IGZO」は、
シリコンの代わりに特殊な酸化物半導体を使用し、
既存の液晶に比べ4倍近く高い解像度を持ち、

消費電力も抑えることができるとして、
米・アップル社などからの引き合いもあるんですね。

 

スマホでの採用が進む有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルとの相性が良く、
数々の特許を握っているんです。

   

今回の鴻海がシャープを買収するのはうまくいくのか?
買収や提携でうまくいった例は日産がありますね。

 

あの時、
日産は日本人経営陣では退職金を優遇したりして早期退職を集めるしか出来なかったのに
(まるで今のシャープやルネサスのように)

ゴーンが指揮する事によってズバズバ駄目社員を率先して切る事ができたんです。

その時も技術の漏洩とか言われましたが、
駄目社員を切りまくったわけで重要な社員は残し結果的に復活しましたね。
 

優遇早期退職だと優秀な社員までやめちゃいますが、
ゴーンのやった選択首切りはそれが抑えられますからね。
だから復活出来たと言えます。

 

ただ、これも相手から送られる経営陣の力量にもよると思うんですよ。
日産のようになれれば成功。
ハゲ鷹ファンドのように切り売りされれば失敗ですね。

 

どうなるかはわかりませんが、
たぶん鴻海はいらない社員さえ切れば利益を出せると踏んでいるかも。

だいたい赤字なのに給料カットといいながらボーナス出しますって、
言っている時点でシャープの経営陣はおかしいかも。

 

今後シャープという会社は今後台湾資本となるでしょうが、
今日のグローバル化した世の中で、資本の国籍など無意味なのかもしれません。

 

ソニーも大半は外国人投資家だし、
従業員は日本人以外が多いですし、一時期CEOまで外国人でしたね。

軍事や国家の安全保障関連でなければ、
技術はグループ間で共有されますから資本主義のルールに則ったということですね。

 

ある電子部品業界人は、
従業員や会社のことを本当に第一に考えるなら、鴻海へ売るべきだと思います・・・と。

先に鴻海の資本投入してもらったシャープ堺工場は、
1年で黒字化して従業員のボーナスも増えましたし、
 

鴻海はiphone筆頭に大手スマホメーカーの生産をほぼ大部分を行っていますから、
買収されれば、
受注は大きく増え、工場稼働率は上がることが想定される・・・と。

 

いずれにしても、

日本にも斜陽の時が迎えてきたのかなと思わせる出来事ですね。

こうやって海外に飲み込まれると思うとなんだか怖いですよね。

 

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