ALSOK警備員巡回先で現金盗むためセコムに監視してもらいます。
たった一人のせいで会社全体の信用を落とすとはこのことですね。
ただ、夜勤入れても生活がやっとの給料ですから、
ある意味起こるべくして起きた事件かもしれません。
警備大手の綜合警備保障(ALSOK)の警備員、
鈴木保(28)が巡回警備先で現金を盗んだなどとして、
秋田中央署に窃盗と窃盗未遂の疑いで逮捕されたそうです。
警備会社としてイメージダウンが大きいですよね。
もしかするとアルソックがダメソックになったりして・・・。
警備員が警備先で窃盗するというあってはいけないことですが、
2009年5月にも大分市の小中学校で未遂も含め約10件の学校荒らしがあり
警備会社「セコム」の警備員が建造物侵入、窃盗未遂の疑いで逮捕されたんですね。
また2014年3月には、
兵庫県でJAのATMから現金約2100万円を盗んで、
警備員が逮捕されましたが、被害者を装い狂言窃盗みたいでしたね。
今年は11月頃にもJR品川駅の駅ビルの金庫に保管してあった現金約320万円を盗んだとして
やはり警備員が逮捕されています。
動機は借金の返済やギャンブルに使うためみたいですが、
そんなにお金に困っているんだろうか?
そこで警備員の給与を調べてみると、
外見上は同じ警備員であっても、その雇用形態はさまざまみたいで、
警備会社と直接契約を雇用契約を交わしている正社員の警備員、
アルバイトの警備員、
人材派遣会社から派遣されて働いている警備員
などに分類され、
正社員として働く警備員の場合は月給制や年俸制が適用され、
アルバイトの警備員は時給ベースでの給与体系になり、
人材派遣の場合は派遣会社との労働条件が適用されるそうです。
一般的に、警備員の給料水準は低いといわれているんですね。
給与体系はさまざまですが、
アルバイトの警備員は時給ベースで働いており、
地域にもよりますが、
平均的な時給は700円〜1100円くらいというのが相場ですが、
最低賃金の600円台も結構あります。
(一日交代勤務なら6万~8万の月収がザラみたいですよ)
そして平成26年度 正社員の警備員の年収(男性のみ)は、
10人〜99人規模の事業所に勤める警備員の年収は221万円、
100〜999人規模は298万円、
1,000人以上規模は365万円となっており、
勤務先の事業所が大きいほど年収が高くなっていますね。
(10人以上規模平均は299万円となっています)
ある警備業を経営している人の話では、
1日・9時間拘束・8時間労働を基本とした平均は、
10年前は契約単価15000円→給料10000円
5年前は契約単価12000円→給料9000円
2年前は契約単価10000円→給料7000円
現在は、契約単価9000円→給料6500円
みたいな感じで、年々契約単価が下がってきてるんで、
警備員は比較的誰でも出来る仕事なので、
値段勝負になりやすいそうで、
どこかの警備会社が安く見積もると、
他社が更に安く見積もるの繰り返しで下がっているんですね。
だから最低でも100人以上隊員がいないとやってられない時代だそうですよ。
たとえば、
交通誘導員の場合、
まず主に道路とかの工事ですが、
公共工事は落札した額の範囲内でやらないといけません。
ある程度警備員の分の経費もみるところがあるようですが
ただ予算キツキツでやってるところが大多数で、
警備員を付けないで済むのなら付けたくないのですよ。
厳密には誘導は別に必ずしも警備員でなくても良いのですが
業者が工事をするために道路使用許可を取るときに警備員を付けずに、
自分のとこの作業員を誘導にあたらせると申告した場合、
ほぼ間違いなく警察に難色を示されるはずなんですよね。
ですから
多くの業者は事故が起きない程度で一円でも安い警備員が欲しい
と思ってるのが実情なんです。
その結果、
各警備会社が少しでも自分のところの仕事を多く取ろうとした結果、
交通誘導の単価はどんどん下がっていったわけです。
単価が低い→教育にお金かけられない&日当が安い→
その結果
まともに教育されてないうえに、
安い日当でも辞めない人ばかりになっちゃうわけなんですよ。
そして警備業界の
1位 セコム株式会社
2位 綜合警備保障株式会社
この2社、どちらかの正社員でないと人並みの生活は送れないそうで、
この2社の子会社や系列会社なら最悪だそうですよ(確かに最悪とは聞いています)
各都道府県の最低賃金が、そのまま時給になっていますから、
警備員の社会的地位の向上なんて、この日本では絶対にありえないし、
まともな人には勤まらないでしょうね。
熊本の帯山にも九州警備保障、最近はキューネットなんて言っていますが、
元ヤクザの人が創業した警備会社があるんです。
ここの正社員で約250万ぐらいが年収みたいですね。
こんな安い給料だから、
日本では警備員は誰でもできる底辺の仕事と言われるのかな、と思ったりもします。
そして一般常識がない人が他の業種より明らかに多いのかもしれません。
今まで数社の警備会社を渡り歩いてきた人が本当にこんな人たちを見てきたそうです。
40過ぎて敬語を全く話せない
勝手に持ち場を離れる
通行人が見てる前でタバコの吸い殻をポイ捨てする
仕事が終わってないのに自分で勝手に判断して帰る
通行人に道を聞かれて適当にうそを言う
真夏に何日も同じ制服を洗濯もしないで着ている・・・
など実際にいるらしいですよ。
そんな警備業界でも60歳からでもチャンスを与えてくれるんですね。
それは、
60歳で警備員になっても63歳で警備員指導教育責任者資格を取得して管理職への道を拓くことですが、
ただこの資格を取るためには「3年間の警備員実績」が必要なんですね。
だから3年間は低賃金を我慢しなくてはなりませんが・・・。
(警備員学校の授業料は無料で、人並み以下ですが手当(給料)も支給されるそうです)
それでもあなたがもし、
警備会社に入社したいと思えば、
交通誘導メインの警備会社は避けた方が良いでしょうね。
交通誘導は一年のうち半分しか仕事がありませんし、
現場も毎日変わります。
イベント中心の警備会社はもっと仕事が不安定です。
仕事が入ったときには一日に24時間酷使されますし、
仕事が入らなければ収入無しなんですよ。
ですから施設警備中心の警備会社が良いかもしれませんよ。
定所配置・定時配置をしてくれますし、給料は低くても安心して働けるんです。
それから「正社員」という言葉にまどわされないでくださいね。
正社員に基準はありません。
時給待遇でもその会社が「正社員」であると判断したら正社員なんです。
警備会社では正社員でもアルバイトと同じだと考えてくださいね。
警備員はほとんどが「3カ月雇用の自動更新」です。
これは「不適格者を辞めさせやすい」ためでもありますが、
それだけ「仕事がなくなることが多い」からなんです。
「警備員は正社員でも3カ月の命」だと覚悟してくださいね。
いずれにしても、
今回のALSOK警備員が巡回先で現金盗んだ事件は、
コンピュータウィルスのセキュリティソフトがウィルスそのものだったようなものですし、
信用第一の警備会社でこれはアウトですし、大問題です。
ALSOKだけの問題でなく他の警備会社にも影響出ると思います。
ALSOKだから、ここまで大きく取り上げられたと思いますけど、
まじめに働いている警備員には気の毒ですね。
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