甘利明経済再生相金銭授受疑惑は「ゲスの呪い」なの?
記憶にない時代から、嵌められた時代になってきたのかな?
嵌められたから向こうが悪いという話にしたいのかもしれないですけど、
もらっちゃったら何も言えないと思いますよ。
というのは、
甘利明経済再生相の金銭授受疑惑で、
発端は、
甘利大臣の公設第一秘書が、
千葉県白井市の建設会社の独立行政法人都市再生機構(UR)の道路用地買収をめぐるトラブルに関して、
UR側に補償金を要求していた業者から依頼を受け、
UR側との交渉に介入し、URに2億2000万円の補償金を支払わせ、
2013年8月に、その謝礼として500万円を受け取ったらしいんですね。
それに加えて甘利明大臣自身も業者と直接会って、
URと業者との産業廃棄物処理に関するトラブルについて説明を受けて補償交渉に関する対応を依頼され、
同年11月に大臣室、
2014年2月には神奈川県内の事務所で、現金50万円ずつ計100万円を直接受け取ったそうです。
その後、別の秘書(現・政策秘書)が環境省の課長と面談し、
URの担当者と面談するなどして、産廃処理をめぐるトラブルに介入し、
その秘書は業者から多額の接待を受け、
URの監督官庁である国交省の局長への「口利き」の経費などと称して
合計6百万円以上を受領するなどしていたみたいなんですね。
これに関しては、
「政治資金規正法違反」「あっせん利得処罰法違反」の疑いがあがっているみたいですよ。
この「あっせん利得処罰法」は、
国会議員等の政治家が、行政機関等に「口利き」をして金品を受け取る行為を処罰する法律で、
政治家が「口利き」をし、その見返りとして「報酬」を受け取るという行為は、
政治家と行政との腐敗の象徴とされますから2002年に法律が制定されたんです。
「あっせん利得処罰法」が実際に適用されて摘発された事例としては、
市町村議会議員が公共工事の発注に関して「口利き」をして利益供与を受けた事件が数件ある程度で、
国会議員や秘書が関わる事件が摘発された例はないんですが、
今回はヘタすると第一号になるか?
今回の騒動は、
「ゲスの呪い」ともいわれているんですね。
ゲスの極み乙女。とかかわった有名人に災厄が降りかかるというもので、
ボーカルのゲス川谷と交際していたベッキーはCM打ち切りで大打撃だし、
解散騒動が起こったSMAPも昨年9月にゲス川谷が作詞作曲したシングルを発売しているし、
甘利明経済再生相も昨年5月、
「マイナンバー」をPRする記者会見で、ゲスの極み乙女。の歌を口ずさんでいたんです。
いずれにしても、
甘利明経済再生相が辞任するかどうかが問題になっていますし、
もし、
URが政府関係法人でなかったなら、甘利事務所も口利きができなかったかも。
この甘利明大臣が口利きした独立行政法人都市再生機構(UR)は、
独立行政法人という名を冠している政府の99.8%子会社なんですね(0.2%は地方自治体)
ですからURは役所そのものといってもいいし、
だから、政治家やその秘書が口利きをしやすくなるんですね。
URの歴史をみると、
81年に住宅・都市整備公団、99年に都市基盤整備公団、
04年に都市再生機構と看板を替えてしぶとく生き残ってきたし、
またURは、
経営陣が事業失敗の責任もとらずにパラダイスを謳歌してきたことでも悪名高いんですね。
(税金で損失を埋めるんです)
こんな政府関係法人の民営化は財政健全化に欠かせないのですが、
官僚は天下り先を失うので猛反対するんです、(実際何度か民営化の話があった)
しかも、民営化すれば、民間活力のアップで成長戦略にもなるし、
なにより、今回のような、政治家の口利きを未然に防止することにもつながるんですよ。
こういう民営化に反対する政治家は、
ひょっとして「口利き」を続けたいからではないか、
と私たちは考えないといけないですね。
今回の甘利明経済再生相金銭授受疑惑で、
甘利明大臣は「一週間以内に記憶を確認してお話ししたい」などと言っていますが、
本当にきちんと説明責任を果たすのでしょうか?
「あの甘利明が野党やマスコミの追及にまともに答えるはずがない」
という声もあるんですね。
いくら証拠が揃っていても、甘利明の性格を考えると、事実無根、謀略などと言い張り、
「文春」を訴えるかもしれないし、
絶対的に形勢不利だと見れば、
大臣辞任を申し出て雲隠れするかもしれませんからね。
どのような結末になるか、
野党の追及の仕方も含めて注意深く見て行こうと思います。
いずれにしても、
結局政治家なんて金目でしょ。
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