13トリソミーと18トリソミー 中絶を選んでも、産んでもどちらも間違っていない?
一時の感情なら何とでも、他人は言える。
しかし、気の遠くなるような長い時間、世間の冷たい目、差別、無理解に苦しむ親は、
自分の思いだけではどうしようもないことを感じて苦しみます。
成長が健常児に比べて顕著でなく、障害サポートが必要な子が一人いれば、
兄弟すら結婚差別にあう厳しい現実もあります。
中絶を非難する人は、
一般家庭における障害児の子育て、一生のフォロー、
世間が味あわせる屈辱などを知ってから物を言うべき。
きれいごとでは済まされない。まして自分ごとならそんな非難できないと思います。
最近「新型出生前診断」(検査費用は21万円)というのがあるそうですね。
どのような検査かというと、
妊娠10週以降の妊婦の母体から血液を採取して、
胎児に染色体異常の疾患があるかを判定するスクリーニングテストで、
染色体異常の中で頻度の高いダウン症候群(21トリソミー)、
18トリソミー症候群、13トリソミー症候群の3つをスクリーニングするそうで、
この検査を受けられるのは、
「高齢妊娠(出産予定日が35歳以上)」
「以前の妊娠・分娩で子どもが上記の3つの染色体疾患をもっていた」
「胎児が13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーのいずれかに罹患している可能性が高い」
・13トリソミー
女児に多いらしく、出生の頻度は新生児の2万人に1人程度で、
両目の間隔が開いていて鼻筋が低く、小頭症で眼球が小さく、耳の位置が低く、
口唇・口蓋裂を伴うことがあるそうです。
指が他の指に重なる手の握り方をし、多指があることもあり、足底が丸くカーブします。
脳の低形成によって、けいれんや無呼吸発作がみられ、発達も遅れます。
妊娠の中期~後期にかけて、胎児の発育が遅くなったり、
羊水過多がきっかけとなって診断されることがあるそうです。
出生の頻度は新生児8000人に1人程度で、女児が多いとされています。
出生時の体重が少なく、口と下顎が小さく、鼻筋がとおった細い鼻、弓状の眉毛をもつ繊細な顔立ちです。
・21トリソミー
ダウン症という名前で知られている、21トリソミー症候群で、
新生児に最も多い遺伝子疾患です。
症状としては、身体的発達の遅延、特徴的な顔つき、軽度の知的障害が特徴で、
平均して8-9歳の精神年齢に対応する軽度から中度の知的障害であるが、
それぞれのばらつきは大きく、現時点で治療法は存在しないそうです。
のいずれかに当てはまり、かつ臨床研究への協力、同意が条件となるみたいです。
そして検査でダウン症候群「陰性」となれば、
99.9%以上はダウン症候群ではなく(陰性適中率99.9%以上)、
陰性と判定されれば、少しだけ安心できることになるかもしれませんが、
検査でダウン症候群「陽性」となった場合80~90%の確率でダウン症候群ですが、
10~20%はダウン症候群ではない場合も含まれているそうです(陰性適中率80~90%)。
この場合は改めて羊水検査による確定検査が必要だそうです。
この「新型出生前診断」で、
陽性確定と判断された妊婦のうち56人、約9割が妊娠中絶したんですね。
やはり検査で陽性と判定され「お子さんはダウン症候群でした」と告げられたら、
どんなに事前にパートナーと相談して決めていたとしても、
パニックになって動転してしまうそうです。
また確定診断の結果が出るのが妊娠20週くらいになってしまうため、
中絶が可能な21週6日までに結論を出さなくてはなりませんから、とても厳しい状況みたいですよ。
こういう色んな問題を検討するのは大切なんですが、
最終的に産むか産まないかは当事者がよく考えて決めればいいと思います。
どちらの決断をしようと、非難されるべきではないです。
だから産まないことを「常識」にしてはいけないと思いますよ。
意外とダウン症のお子さんを育てている方は、
医者であったりとか、かなり裕福な方が多いんですね。
大変だと分かっていて受け入れたのですから、
このご両親の元に選んで生まれてきたんじゃないかと思います。
だから、こういう「新型出生前診断」の検査の存在はあった方がいいでしょうね。
分かっていて受け入れて産むのならば、ある程度覚悟があると思いますから。
ただ忘れてはいけないのは、染色体異常はダウン症だけではないということ。
18トリソミーとか死産率や胎児死亡率高いトリソミーが複数あります。
死産率や胎児死亡率高いトリソミーだと、
むしろ中絶した方が母体にとっては負担少なくていいです。
胎児死亡すると、その瞬間に母体にとっては毒になるし、遺体も腐敗始まり、
遺体になった胎児にとって子宮の中って腐敗進むの早いし、
毒と見なされた母体からの出すための作用でさらに腐敗早くなるんです。
だから、人工的に出すと、胎児の遺体はボロボロになるし、
出すの遅くなればなるほど母体も命の危険すら出てきます。
命あるうちに人工的に出すと、
母体への負担も最小限で戻りも早いし、胎児の遺体も綺麗なんです。
こういう胎児が死亡するか、産まれた瞬間に亡くなるっていうトリソミーがあることを、
忘れてはいけませんよ。
ですから中絶を選んでも、産んでも選択肢があって当然で間違ってはいないと思います。
産んで子供が障害を持つことは、悲しくて辛く、「将来への心配」を考え始めれば切りがありませんよね。
子供が勉強をしない、成績が悪い、良い学校に行けない、就職できない・・・
どころの話ではありません。
決して逃げることも避けることも出来ない、色んな心配が親の脳裏に浮かぶことでしょう。
でもこの障害を持つ子供のお陰で、
「艱難辛苦は汝を玉にする」(大きな困難や辛いこと)と言われますように、
母親が観音様のような気持ちになれたならば、これは素晴らしいことですね。
この世で母親を観音様に「するために」、
その障害のある子供は生まれて来たとも言えるんです。
そして、子供が亡くなっても、
この世で観音様になれた親の気持ちにより、子供の魂は救われるんです。
持ちつ持たれつ、この世には一切のムダが、起こることはありません。
ムダにしているのは、なんでも捨て去る自分の気持ちが犯人です。
この世では、どんなことも自分の心の成長の糧にする、
糧に変える覚悟、を自分がしたならば、
運命が変わる法則がこれから始まるんです。