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ノーベル医学生理学賞 大村智・北里大名誉教授 微生物の力で授与?

10億人もの人の救われた患者さん達からの“ありがとう”の言葉が
ノーベル医学生理学賞よりも先生方の最高の褒賞かもしれませんね。

 

とにかく、おめでとうございます!

 

莫大な大金を生むかも知れない特許を放棄され、
しかも功績は微生物にあると謙遜される本当に日本人として誇りに思います。

 

大村智・北里大特別栄誉教授は、
1979年に発見された静岡県内の土壌から分離された微生物が生産する「エバーメクチン」は、
アフリカや東南アジア中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、
寄生虫病から救う特効薬へとつながったみたいで、

 

この物質は線虫などの神経系をまひさせる一方、
哺乳類の神経系には影響しない特性があることが分かり、

エバーメクチンを基に、
さらに効果を強めた「イベルメクチン」は家畜の抗寄生虫薬として世界的なベストセラーとなったそうです。

 

定時制の工業高校の先生で、
元スキーの国体の選手で、
美術にも造詣があって美術館作って、
莫大な儲けになる特許を放棄して、
たくさんの人の命を救う新薬の開発に貢献して、
この人、いったいいくつ、物語を持ってるのか?

 

そして、
天国の奥さまに一番で報告なんて、ジーンときちゃいますね。

東京都立墨田工業高校定時制の教師として5年間勤めた時に、
日中に工場で働いた学生が、
黒い油が落ちない手をしながら自分の授業を熱心に聞く姿に心を打たれたと言われます。

そして「自分も頑張らなければ」「このままの自分では嫌だ」と一念発起して、
夜は教師を続けながら、昼は東京理科大の大学院に通い学位を取ります。

 

その後に北里大学に就職された時も、雑用係的な立場であり、
低給の中で苦労しながら自分で研究を継続されていました。

これを陰で支えていたのが亡き奥様のバイトでした。
大学の給与は研究費に全額消えてしまい、生活費は奥様のバイトだったそうです。

 

これが長い期間も続き、
大村氏が有名になって研究費を企業から引き出すように成る直前に奥様は他界されています。

 

つまり、奥さまは生活が楽になることを知らないまま、旦那と子供さんを残したまま旅立たれました。
まるで企業との連携の道が付くまでの時を待っていたかのように・・・・・

 

その生活が苦しいただの研究者である旦那さんに、
「あなたはノーベル賞を取るよ」
と言い続けていたそうです。

 

「実るほど こうべを垂れる 稲穂かな」
やはり本当に実力のある人ほど偉ぶらない典型のような人ですね。

 

また大村先生も突然の受賞に、みんな驚いていたが、
殆どの日本人が大村先生も、アフリカでの貢献も全く知らないのでもっと驚いた。
(私も全然知りませんでした)

 

こうして、“職人の仕事”にスポットが当たるのは本当に凄いし、
“今年の傾向”を見て居ると、どうも「医療分野への顕彰」が目立つ様な感じもします。

 

でも、今まで注目されてなかった分、
こうして「関心を抱く切っ掛け」になる意味でも、価値有る受賞だと思いますね。
受賞は素晴らしいし、今後も長生きして研究を続けてもらいたいです。

 

前回ノーベル化学賞を受賞された下村脩名古屋大学特別教授は、
十何年かけて85万匹のオワンクラゲを採取したそうで、
ノーベル賞はその副産物とおっしゃっていました。

 

今回は微生物採取、前回はクラゲ採取でノーベル賞
科学者の皆さんは何か収集癖あった方が良いみたいですね

 

このノーベル賞の受賞はあなたもご存じと思いますが、
日本人が実際に受賞したのは、第二次世界大戦終結後の湯川秀樹博士が初めてですね。
敗戦直後の日本国民に大いに自信を与えたといいいます。

 

そして2015年現在、
日本は非欧米諸国の中で最も多い23名の受賞者を輩出しており、
このうち2名が受賞時点で外国籍を取得していましたが、

21世紀以降、自然科学賞部門で国別で、
日本は米国に続いて世界第2位のノーベル賞受賞者数を誇るんですね。
(日本人として誇らしいですね)

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ところで、
日本における賞金にかかる所得税の扱いはどうなるんでしょうね?
ちょっと調べてみると、

 

ノーベル賞の賞金額は

基本的に、1千万スウェーデンクローナ。(年によって流動的だそうですが)

つまり、日本円に換算すると約1億5000万円!!


受賞者が複数いる場合は全員で分配されるみたいで、
今回のノーベル医学生理学賞では3人おられるようなので、

 

3人で等分するか、
最も貢献した人に半分、
残りの二人に4分の1ずつ贈られるのが普通みたいです。

 

日本人がノーベル賞受賞に際して受け取った賞金は、
所得税法第9条13号ホに基づき、経済学賞を除き非課税となるそうですよ。

 

これは湯川秀樹博士がノーベル賞を受賞した時、
賞金に課税されることに世論の反発が起こり、

1949年11月24日に、
「贈与(学術、技芸、慈善その他文化的又は社会的貢献を表彰するものとして交付する報奨金品)を非課税とする」
所得税法が改正された結果なんです。

 

ちなみに、
2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんは、
賞金3500万円を全額、(複数人受賞のため)
「平成基礎科学財団」の設立に使ったそうです。


それから、
ノーベル賞設立の理由は、
悪女にだまされたことによる反省からできたという話もあるんです。

 

ノーベルが43歳の時ウィーンで恋に落ちた20歳の花売りゾフィー・ヘスはとんでもない悪女で、
15年間の交際では浮気や恐喝を繰り返し、
ノーベルの死までにつぎ込んだお金は約302億円以上にも上ったそうです。

 

ゾフィーとの付き合いで多くの私財を失ったことを反省したノーベルは、
今度は財産を人類の役に立てようとノーベル賞設立を遺言したとされているみたいですよ。


今回のノーベル医学生理学賞 大村智・北里大名誉教授、
「人の役に立つように。」との母の教えを愚直に貫いた成果だそうで感動しました。

 

今の日本人が失いかけている大切なことをもっともっと広めてほしいですね。

 

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