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牛乳有害?嫌なら飲まなければいい!

人は「世間では知らせられてないけど実はこうなんだ」というのに非常に弱いですね。

 

根拠がしっかりしてないのに信じる方が問題かも。
今は、炬燵が身体に悪いという風説がありますが、これも牛乳と同じようなことなんでしょうね。

何十年と使っていても問題なかったのに、
突然、降って湧いてるかの如く、話が出回る。

ネット社会になったから、
その出回るスピードは、計り知れないですね。

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というのは、
あなたもご存じの「牛乳有害説」。

 

この牛乳有害説の発端は、
平成17年に出版された「病気にならない生き方」(ミリオンセラーだったらしいですが)という本。

 

要点は、以下のようなものなんです。
(1)牛乳は消化が悪い
(2)牛乳の乳脂肪は酸化している
(3)牛乳を飲むと骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になる
(4)牛乳を子牛に飲ませると死ぬ
(5)給食の牛乳がアレルギーの原因

 

これに対して、
「牛乳乳製品健康科学会議」という団体は、
この本の主張にはいずれも科学的根拠がないとして著者に公開質問状を出しているんですね。

(この公開質問状に興味がある方はコチラをどうぞ http://www.zennyuren.or.jp/news/kaitou/kaitou.pdf

 

これには回答書も載っていますが、
その内容は観察と経験で、科学以前の問題みたいですよ。

 

この「牛乳有害説」はいくつもの論点を混同させているので、
ひとつひとつちゃんと分けて理解すれば分かりやすいかもしれません。

 

1.日本人は乳糖を分解できない?

これは乳糖不耐性といって、酵素が無いためこの糖分を腸で分解できず、お腹が弛くなること。
病気でもアレルギーでもなく「体質」なんですね。

でも冷静に考えれば、
学校給食のお昼のあとそれが原因でトイレに行列なんて、
あなたは見たことがありますか?

ですから日本人が乳糖を分解できない体質という表現は、
まず根拠ナシみたいですね。

 

またこの体質は「乳糖」にしか関わっておらず、
タンパク質や乳脂肪、カルシウム等の成分とは一切関連の無いものです。

というのも、例えば乳を発酵したもの(ヨーグルトなど)は、
乳酸発酵の際に乳糖が分解されるため、乳糖を含みません。

だから乳糖不耐性体質の人がヨーグルトを食べても、
お腹をこわす事は無いんです。
 
汚い話ですが、
口から摂取したものが便として排出される時、
まるで姿も形もかわっていたら、
それは「消化」作用が働いたと思いますよ。

もしプラスチック片や木片でも飲み込んだら、
そのまま出てきますからね。

 

2.高温殺菌とカルシウムについて

牛乳に含まれるカルシウムの7割はリン酸カルシウムです。
この成分を溶かそうとするなら、
1670℃で燃焼しなけりゃならないんです。

 

あなたも経験があるかもしれませんが、
バーベキューでも火葬の際にも、骨がなかなか焼けないのは熱に非常に強いからなんですね。

普通の市販の牛乳の高温殺菌では120℃に加熱し3秒程度保ち、その後速やかに冷却します。
カルシウムを変質させるにはあまりに低温なのは明らかですね。

 

骨粗鬆症、ガン、白内障等々、
牛乳嫌いなのか言いたいことを言う人もいますが、
唱えるなら立証してからでなければ世の中を不安にさせるだけですよね。
 
冷静に世の中を見回せば、ある程度信憑性はわかりますよ。
たとえば、
酪農大国のスポーツ選手が骨粗鬆症でやたらと骨を折っている印象はありませんし、
そういった国々の国民がよその国に比べて大量にガンで亡くなっていると、
調査された統計の記憶があなたもありますか?

   

もしかするとこの「牛乳有害説」は、

・牛乳の匂いと味が嫌いな人がいること

・学校給食で強制的に飲まされたこと

・体質で下痢をする人がいること

・食の欧米化で主に食物繊維不足と脂質過剰の健康問題があること

・牛の乳を飲むことに嫌悪感を感じる人がいること

・牛乳が無くても人は死なないこと

・健康に良いと言われているのに、逆説を唱えると注目されること

これらの要因が複合的に生み出した説かもしれませんね。

 

いずれにしても、
人それぞれに体質は違いますから、
牛乳に限らずどんな食べ物もそれが身体に合う人合わない人がいて当然だと思いますよ。

 (私はネギを受け付けませんが)

 

だから、
この食べ物は絶対に悪い!と全否定するのもおかしいし、
絶対に大丈夫と断言するのもおかしいかもしれませんね。

 

牛乳に関しても、
100パーセント有害とも言えないが、100パーセント無害とも言えないのではないかと思うんです。

そして嫌なら飲まなければいいだけのことです。
ただ摂りすぎは何にしても良くないと思いますよ。

 

結局は、

有害説、無害説、どちらも100%正しいということはないわけですから、

いちいち惑わされないことが大事かと・・・。

 

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