「受験」は我が子を理解して接することから始まる?
あなたのお子さんで受験勉強をちっともしてくない。
高いお金を払って、有名な塾に行かせているのですが、さっぱりで、
どうしたら子どもが主体的に受験勉強をするようになるのでしょうか?
という悩みを持つお父さん、お母さんも結構おられると思いますが、
「ソーシャルスタイル」(社会での対人関係)というコーチングの手法を利用して、
親子関係でも役立たせて、我が子のタイプを理解して接すれば、
受験のモチベーションのアップにつなげるかもしれません。
コーチ・フィオーレ代表の藤原恵津子さんの簡単なチェック表を参考にしてくださいね。
●あなたの子どもはどのタイプ?
オオカミ・カメ・ウサギ・ヒツジの4タイプの項目で、
我が子に当てはまるものを全てにチェックを入れて、
最も多くのチェックが入ったものがその子のタイプになるんです。
☆オオカミタイプ
・負けず嫌い □
・テキパキしている □
・単刀直入に話す □
・怒りっぽい □
・自分が「こう」と □
思ったら譲らない
☆ウサギタイプ
・友達が多い □
・細かいことを □
見落としがち
・ほめられるのが好き □
・明るく元気 □
・飽きっぽい □
☆カメタイプ
・クールでさめた印象 □
・じっくり取り組む □
・新しい環境や友達に □
慣れるのに時間がかかる
・準備はきちんとする □
・友達は少なめ □
☆ヒツジタイプ
・世話好き □
・話をじっくり聞く □
・みんなと同じだと □
安心する
・決めるのに時間が □
かかる
・友達に協力的 □
●最もチェックが入ったタイプは?
複数のタイプに同じ数のチェックが入った場合は、
混合型、相当するタイプを全て参考にしてくださいね。
☆オオカミタイプ⇒「自分で決めたい子」
自己主張が強く、白黒をはっきりとさせたがります。
目的を達成しようとする思いが強く、
効率主義的な一面が。
優しい感情を表すことが苦手で、
人を自分の思い通りにしたがりますが、
思い通りにされることを嫌います。
『対応ポイント』
・もたもたせずにテキパキ接する。
・話は結論から単刀直入に。
・してほしいことがあるときは、
上から目線の指示命令ではなく、
論理的に必要性を話すとよいでしょう。
☆ウサギタイプ⇒「ほめられたい子」
好奇心とチャレンジ精神が旺盛で、夢中になるのも、飽きるのも早い。
友達をその気にさせ、巻き込み、楽しませるのが得意です。
ほめられるのが好きで、おだてに弱いところも。
明るくノリもよいですが、軽はずみなところがあり、詰めが甘い面が。
石橋をたたかないで渡るタイプ。
『対応ポイント』
・明るくノリよく、表現豊かに接して。
・否定に弱いので、基本的に肯定することを心がけてください。
・ほめて伸びるタイプです。
☆カメタイプ⇒「きっちりしたい子」
感情の起伏があまりなく、喜怒哀楽を表に出しません。
知的好奇心が強く論理的で、抽象的な話は苦手。
興味のあることに関してはよく話します。
計画を立てるのは好きですが、それを行動に移すことはあまりなく、
対人関係も慎重。
『対応ポイント』
・正確に着実にきっちりと接すること。
・オーバーな表現や抽象的な話し方は避けましょう。
・事実やデータを基に客観的・具体的・論理的に話すことを心がけて。
☆ヒツジタイプ⇒「受け入れられたい子」
協調性があり、自分の気持ちより相手の気持ちを優先しがちで、
意見をはっきりと言えない優柔不断さがあります。
共感したり、されたりすること、みんなで協力して物事を進めることが好きなため、
良い子、という印象を持たれやすいタイプです。
『対応ポイント』
・感謝やねぎらいの言葉をとても喜びます。
・威圧的に物事を押し付けられるとノーといえず、
キャバを超えると爆発することがあるので注意して。
(リビング大阪の原稿を元に再構成しています)
いかがだったですか。
あなたのお子さんのタイプはわかったでしょうか?
受験ほど周囲を消耗させるものはありません。
不思議なもので、
受験というのは当事者よりも親など周りの者の方が消耗しやすいものなのかも知れませんね。
受験、とりわけ高校受験は子どもの成長という点で一つのチャンスだということです。
と同時に親にとっても子どもを手放し自立を促す上で
大きなきっかけとなる出来事(イベント)なんです。
やはり子どもの状態に一喜一憂しないことが重要ですよ。
どのような結果が出ようとも、
子どもがその「事実」としっかり向き合うことを促すような親のあり方として
これは大切なことだと思うのです。
一番良くないのは
受かれば喜ぶ
落ちれば悲しむ
という感情にとらえられてしまうことです。
もちろん親として我が子が合格すれば嬉しいし、不合格になればガッカリするでしょう。
そのような感情が出てくるのは当然です。
ただし、その感情に巻き込まれて我を失ってはいけません。
実はこの時期我々がもっとも警戒するのはこの「一喜一憂」=アップダウンの問題です。
たとえばよくあるのが、
県立が第一志望の受験生が始めにソコソコ難関の私立に受かると、
もうそれだけで嬉しくなりハシャいでしまって一気に勉強意欲を失くし、
肝心の第一志望の県立に落ちるなどということです。
この逆に受かるはず(?)の私立に落ちて発奮しより難関に受かることもよく見られます。
これなど落ちたことで引き締まり集中力がアップしたわけで、
不合格でも気持ちは落ち込まず感情的に対処しなかったからこその逆転劇と言えます。
ですから親も子どもの状態に一緒に一喜一憂することはなく平常心でいること。
子どもが受かっても大はしゃぎせず、
落ちても動ぜず入試が全て終了するまではタンタンと子どもを見守ることです。
難しいことかも知れませんが、
親子でこの感情のアップダウンに巻き込まれないよう冷静でいることが大切なんです。
入試に合格したから人生の勝利者になったわけではありません。
不合格になったから敗北者になったわけでもありません。
その時は失敗と思っても後から見れば、
あの失敗があったからこそ今があるということは珍しいことではないですよね。
あなたなら人生経験上分かっていると思います。
「ウチの子は乗り越える力がある。大丈夫だ!」と、子どもを信じましょうね。