美ビルド・ネットの熊本はてな?

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「フードドライブ」食品ロス封じになるの?

確かに家庭での食品ロスは多いですが、
コンビニ、ファミレス、ファストフード店による廃棄もかなりの量があるのではないでしょうか。

デパート、スーパーの消費期限切れ食材もどうしているのか?
災害時の非常食が使われないまま消費期限切れで廃棄されていたりもするみたいだが・・・。

 

ある記事で日本では、
まだ食べれるのに捨てられる食品ロスの食料は、毎年632万トンと推計されているみたいで、
そう言われてもあなたはピンとこないと思うんですが、こういうと凄まじさが分かりますよ。

「1300万人の東京都民が、1年間に食べる食料に匹敵する量」です。

また国の推計では1人当たり毎日1杯のごはんを捨てる計算なんですよ。

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そんな時、
そんな食品ロスを封じるという「フードドライブ」と言う聞きなれない言葉をネットや新聞紙上で見かけるようになったんですが、
どんな運動をしているのか調べてみると・・・。

 

「フードドライブ」とは、

英語で food(たべもの)、drive(運動)で、「食べ物を集める運動」という意味だそうで、

一般家庭にある余った食品を学校や職場、グループ等、様々な機関・団体が拠点となり食品を集め、

集まった食品をフードバンク団体や福祉施設等に寄付する運動を指すそうです。

 

そして「フードバンク」を通じ、(全国フードバンク推進協議会 http://www.fb-kyougikai.net/
福祉施設や食事に困っている人、こども食堂、一人親家庭などで役立ててもらっているみたいですよ。

 

なんでもこの「フードドライブ」は、
1960年代にアリゾナ州フェニックスで始まり、今では既に全米に広がっていて、

全米フードバンク・ネットワークが年間に貯蔵し供給する食料の量は、およそ90万トンに達し、
これらの食料は、アメリカ国内で毎年2500万人の食料を必要としている方へと届けられているそうです。

 

日本でも全国各地の自治体でも(もちろん我が郷土熊本県にもあります http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_19165.html

(民間ではあの女性のためのフィットネスチェーン「カーブス」が有名です http://www.curves.co.jp/convey/food/) 

やっているようで、

 

受け付けている食品は、

調味料(醤油・砂糖・塩・ケチャップ・マヨネーズ・ソースなど)

レトルト食品(カレー・ご飯の素・中華の素・ご飯・パスタソースなど)

乾物(そば・そうめん・パスタ・乾燥わかめ・のりなど)

インスタント食品(カレールー・ラーメン・スープ・味噌汁など)

缶詰(くだもの缶・ツナ缶・ホールトマト缶・パスタソース缶など)

お米(袋などに入れること)

常温保存が可能なもの(おもちなど)などで、

 

いずれも賞味期限が1ヵ月あり、開封したり、袋が破れたりしていないもので、
常温保存ができるものだそうです。

 

それにしても、
なんで「フードドライブ」とか「フードバンク」が必要になるほど食品ロスが出ているんでしょうね。

 

大きく分けると二つの理由があるみたいで、

一つ目は、「賞味期限を短めに設定」しているみたいで、

賞味期限は「おいしく食べられる期限」。消費期限は「食べても安全な期限」とあなたもご存じと思いますが、
この賞味期限は、
ほとんどの食品で、実際よりは8割ほど短く設定されているんですね。

 

メーカーとしては、
搬送するトラックや小売、お家でどんな保存状態になるか分からないため、
リスクを鑑みて、短めに設定しておく、という心理が働くためみたいですよ。

賞味期限を1日でも過ぎれば、店頭に並ぶことは許されていませんよね。

 

二つめは、「賞味期限よりも前に棚から撤去される「3分の1ルール」がある」そうで、

しかも、
早めに設定されている賞味期限よりも、さらに早く捨てられているんです。
それが食品業界の慣行、「3分の1ルール」と言うそうです。

 

製造してから賞味期限までを3つに区切って、
最初の3分の1の期間を「納品期限」、次の3分の1の期間を「販売期限」とし、

メーカーは、最初の3分の1の期間までに納品しないと、小売は受け付けてくれませんし、
小売は、賞味期限の3分の1も手前の「販売期限」で商品を撤去せざるを得ないんです。

つまり、賞味期限よりも遥かに前に、売れなくなっているわけなんですよ。

 


これは食品に関してゼロリスクを求める私達のニーズに基づいているみたいで、
メーカーや小売等業界全体が最適化した結果、過剰に早い期限設定を行うことになったみたいですよ。

   

では解決策というのはあるのでしょうか。

 

世界的にみれば、
今度マクロン大統領が誕生したフランスに大型スーパーが売れ残り品を廃棄することを禁じる法律ができているんですね。

 

フランスの「食品ロス防止法」では、
食品ロスを教会や「フードバンク」等の慈善団体に寄付することを義務付けていて、
フードバンクは、もらった食品を、厳しい環境の家庭やDVシェルター、児童養護施設等に配っているみたいです。

また昨年から1日180食以上提供するレストランに対し、
ドギーバッグの提供を義務化する法律が施行されているんです。

 

こういうのをフランスでやっているんですが、
このフードバンクの活動が広まれば、
日本のスーパーでいつも惣菜売り場で店員が値引きシールを貼るのを待っていた人たちが、
スーパーの方には通わなくなるかも。

結果的に食品の売上が落ちて、
景気が悪くなりそうな気がするけど、フランスはその辺どうしてるんでしょうね?

 

日本の場合、
恵方巻きだのバレンタインチョコだの業界の都合でできた習慣を政府主導で規制を掛けるべきかも。
こういうお祭りを1日でも過ぎたら廃棄せざるを得ない大量の食糧を生み出すことになっていますもんね。

 

また食品は「売切れ御免」が基本なのに、
「食品ロスを無くす」と言う考えが蔓延してるからかもしれませんよ。

 

「食品ロスを無くす」という考えが可能なのは、
賞味期限など期限が無い商品なら出来るが、食品で同じことをすると余剰分は廃棄する対象となりますね。
ここを食品業界や飲食業界が理解して取り組まないと、いつまでも解決しないのでは・・・。

 

飲食店は営業時間内しか販売できないから、閉店後は処分対象になりますが、
昔は、閉店近くに店に入ると品切れをするメニューが当たり前にありましたよね。

やはり「売切れ御免」と言えないお店は、食品の廃棄率が高い可能性があるのでは。
そういう意識の広がりが無いと、いつまでも終わらないでしょうね。

 

また実際に食中毒やノロなど発生した場合、
マスコミも含め「犯人捜し」に発展することは明らかで、その矢面に立ちたくないという意識があるから、
消費期限前倒しが発生するので、そういったところを問題提起していかないといけないですね。

 

あと「いつでも自分がほしいときに手に入るべきもの」という意識改革がなされないと難しいのではないかと思いますよ。

 

売れるのに商品がなかったという機会喪失を防ぐのは当然だし、

そこでの販売側の予測ミスもあるでしょうけど、売り切れで文句言われたり、
あの店はダメだなんて噂が広まったりを懸念してどうしても上乗せ予測してしまうのかな?と。
風評被害のように、一度広まると回収できないご時世だからですね。

 

やはり便利という恩恵の代償が、無駄を作り出すんですね。

 

食材の命に感謝しながら食べて、

「フードドライブ」とか「フードバンク」が無い状態にしなくてはいけないと思いますが・・・。