美ビルド・ネットの熊本はてな?

「美ビルド・ネットの熊本はてな?」は我が郷土熊本県を中心にお役に立つ情報をあなたにお伝えします。

「官能小説朗読会」公立図書館主催で地味にエロい?

言論の自由が抑圧されつつある昨今、
こうして日本人が公で性を語る場をつくれたというのは、地味に凄い事かも。

 

性は生物の根源に関わる事ですから、
本来なんら恥ずべき事では無いと思いますが、

あなたはどう思いますか?

f:id:ky4490:20161103163218j:plain

というのは、
今、女性たちの間で「官能小説朗読会」がブームになりつつあるというんですね。

 

参加者のほとんどが女性みたいで、
今は性に関する情報があふれていますが、

男性主導のものが多くて、実は女性がエロスに触れる場所は少ないので、
朗読会に参加するような30~40代の女性は、官能的なものに飢えているんだそうですよ。

 

今年の8月には、
君の名は。』の舞台となった岐阜県飛騨市図書館でも、
「官能小説朗読ライブ」を主催したんです。

 

当日、朗読されたのは『短編小説H』(徳間書店)、姫野カオルコ著『正調・H物語』、
『溺レる』(文藝春秋)から川上弘美著『可哀相』、谷崎潤一郎『刺青』の3作品だったそうで、

 

この3作品は、
比較的エロティックな表現がある作品、
直接的な表現はないものの大人の恋が書かれた作品、
官能的な表現はないものの全体として官能が感じられる作品

と、それぞれニュアンスの違う作品で選び方が絶妙だったそうですよ。

 

以前の官能小説の作品はSM系に集中していたみたいで、
これは警察の摘発を逃れるための苦肉の策だったんですね。

 

1950年代半ばは性描写についての当局の取り締まりは厳しく、
挿入シーンなどは以ての外だったんですが、

女性を緊縛し、
その苦悶の表情やせつない喘ぎ声を書いているだけなら“セーフ”だったんですね。

 

そして作家たちは警察の取り締まりから逃れるために、
性的表現・描写を試行錯誤し、巧妙に工夫するようになり、

皮肉なことに、
警察権力の介入が作家たちの腕を磨き上げ、
現代に至るまでに官能小説独特の猥褻で繊細な世界を作り上げたんです。 

 

そんな官能小説には2大潮流があるらしく、
「誘惑系」と「陵辱系」で、

 

義母や兄嫁など年上熟女が性の手ほどきをするのが“誘惑系”で、
移動中に短時間で読まれることが多く、駅や空港の売店でよく売れているそうです。

 

また高嶺の花の女性を力ずくで蹂躙する“陵辱系”は、
電子書籍で圧倒的な人気を誇り、ネットの掲示板でも熱い作品批評が交わされているみたいですよ。

 

特に日本の官能小説をリードしたフランス書院文庫と言う会社の、
最大のベストセラーは1985年8月発刊、綺羅光の『女教師・二十三歳』で、
何と実売部数は30万部を超えたそうです。

 

同作は美貌と気品を兼ね備えた23歳の女教師が、
暴力団員に電車内で痴漢されたことがきっかけで拉致され、
性の地獄へ堕ちていくというストーリーみたいです。

   

それにしても、
ネットが普及し、誰でも手軽に過激な動画などが観られる今、
なぜ「官能小説」なんでしょうね。

 

なんでも、
映像ではなく、朗読であることがかえって想像力がかきたてるんですって。

 

耳元で囁かれるなど、
耳から入ってくる刺激に女性は弱いそうで、

「官能小説朗読会」に参加した女性たちは、
朗読会終了後に、いつも「潤った」なんて言っているそうです。

 

朗読ならではの高まるポイントもあるらしく、
女性器を表す「蜜壺」などは、
響きとして妖艶な印象を与えるし、

 

「女陰」などは、
字面で見るといやらしい感じになりますが、
音だと伝わりにくいので「アソコ」と言い換えて、
聞き手が作品の世界に入りやすいようにしているそうです。

 

そして「官能小説朗読会」の魅力は、

自分の目の前で女性が官能小説を読む。
その行為自体がすごくエロティックみたいで、

 

読み手の女性の声が上擦ったり、
吐息を漏らしたり、
読みながら上気して、肌が赤らんでいく感じがたまらないそうですよ。

 

あなたも聞いているだけで妄想がふくらんだのでは・・・?

 

実際「官能小説朗読会」の現場では、
男性はモジモジするばかりで、
男性よりも女性のほうが堂々としているそうです。

 

女性は胸がドキドキするとか、
体が熱くなるという感じで、
外からは「変化」がわかりにくいから、詩の世界に入り込みやすいんでしょうが、

 

男性は勃起すると目立つし、
それに男性は視覚で興奮するけど、女性は聴覚で興奮する。
それが、朗読会が女性にウケるポイントみたいですよ。

 

そして最近では、
女性が官能小説マニアや声フェチの男性客に、
マンツーマンで官能小説を読み聞かせるフェチ専門店も増えているそうです。

 

女性は、
仕切りのある部屋で、仕切り越しに男性客が選んだ官能小説を読み聞かせ、
男性客が女性の体に触れたり、話しかけたりすることは基本的に禁止されていて、

男性客との直接的な絡みは一切ないので、
安心して朗読に集中することができるみたいですよ。
料金は、1回の朗読(20~50分程度)につき3千円から5千円ぐらい。

 

また官能小説を朗読したCDも、
通販サイトなどを通じて声フェチの中高年男性が購入しているそうで、
お値段は2千円~3千円ぐらいが相場みたいです。

 

余談ですが、
官能小説の「熟女」の年齢がアップしてきているそうで、

 

昔は20代後半で熟女扱いだったのが、最近なら35歳から43歳くらい。
中にはもっと年上の熟女も登場するみたいで、
『両隣の未亡人【35歳と43歳】』(雨宮慶)はその代表作みたいです。

 

また最近は読者が草食化しているようで、過度に暴力的な作品は受けないようで、
代わって人気なのは、内向的で繊細な男たちみたいで、

彼らは「なぜ僕の気持ちがわからないんだ!」との思いが余って女を押し倒すものの、
相手から「乱暴をしてるけど、本当は寂しいのね」と妙な按配で理解されてしまう。
いわば“甘えん坊凌辱”だそうです。

 

こういう「官能小説朗読会」を気持ち悪いとか、
タモリが言ってた『日本変態協会』を思い出した人もいるかもしれませんが、

 

文字や朗読の音で興奮できるのは人間だけ。

エロスの極みかもしれませんね。