黒田博樹日米200勝祝福 181敗の負けの方に多くの意味がある?
この歳で現役でいるだけでも凄いのに200勝とは凄いです!
すごく苦労してると思いますので、
おめでとうございますというより「お疲れ様です」と声をかけたいですね。
もうあなたもご存じのように、
7月23日の阪神戦で広島カープの黒田博樹投手(41歳)が、
日米通算200勝(日本121勝、米国79勝)を達成しましたね。
日米で積み重ねてきた投球回は3291回2/3に到達し、
「200勝する投手と3000イニング投げる投手の人数はそれほど変わらない」と言われ、
派手な活躍をして認められる人もいれば、
地道に積み重ねて認められる人もいるんですが、
黒田博樹の場合は「できることをコツコツ積み重ねることにある」みたいです。
その「コツコツ積み重ね」はもしかすると「恐怖心」から出たものかもしれません。
メジャー時代の話を聞くと、
対戦する全球団全打者の映像に目を通し、
睡眠不足は当たり前の状態で吹き出物が何度も出たそうで、
マウンドへ上がるプレッシャーから、
自宅マンションのベランダの手すりに手をかけそうになったこともあったそうですよ。
「投げることが楽しいと思ったことは、一度もない」と。
極度の重圧と闘いながら、20年間525試合投げ続けてきたんですね。
そんな長い間に酷使した肉体は首痛と肩痛を抱えているみたいで、
最新鋭の治療器具を遠征先へ持ち運んで、
登板前には、清めの塩を患部に塗り込んでいるそうですよ。
「それで痛みが取れれば苦労はない。気分的なもの」。
見えない“力”にすがりたくなるほどの勝負を41歳は続けているんですね。
メジャー時代の黒田博樹はドジャースとヤンキースの計7年間では通算79勝を挙げて防御率3.45。
特に投手に厳しい環境のヤンキースで、
3年連続199投球回を投げて2ケタ勝利をマークしたのは特筆すべきでしょうね。
在籍3年と決して長いとは言えませんが、
抜群の安定感で名門球団の先発ローテーションを守り抜き、
地元メディアから真のエースと評されていたんです。
また勝った時ばかり話題になりますが、
181敗の負けの中で、
2012年のプレーオフでは、タイガースとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦に中3日で先発し、
8回途中5安打3失点で11三振を奪う力投を見せ、打線の援護がなく敗戦投手となったんですが、
短い登板間隔で投げることを志願して好投して見せたんです。
これこそが「真のプロフェッショナル」としての姿勢を表す出来事だったんです。
そして、
黒田博樹が座右の銘にしている、
「耐雪梅花麗(雪に耐えて梅花麗し)」は、
(西郷隆盛が詠んだ漢詩の一節で「苦しまずして栄光なし」の意味)
ヤンキースナインの間で浸透して、
黒田博樹は日本語でこの一節が書かれたメーカー特注のトレーニングシャツを着ていたんですが、
この言葉に感銘を受けたのが、
中継ぎとして2014年まで在籍したクライボーン投手と今季からパイレーツに移籍したセルベリ捕手で、
2人とも黒田博樹から同じ文字の入った特製のトレーニングシャツをもらい、
練習や試合で着用しているそうですよ。
それと黒田博樹の驚きといえば、
2015年の大リーグのヤンキースからの年俸約21億円のオファーを蹴って、
4億円の広島カープへの電撃移籍ですね。
この移籍はヤンキースにとって大打撃だったみたいですが、
日本の世間では「男気だ!」という声が多かったんですが、
黒田博樹自身は、
「男気で帰ってきたんじゃないし、そもそも自信もない。実際に1勝できるかどうか分からないですから」
とコメントしているんですよ。
これは200勝がかかっていたから、
メジャーで達成できるか、
NPBで達成できるか、
計算したのかもしれません。
メジャーで7年やったからメジャーの年金が年間122,500ドルもらえますからね。
ところで、
日米通算200勝の日本人選手が名球会には入れるのか疑問に思ったので調べてみると、
2014年現在の入会資格は以下のとおりになっているみたいです。
日米通算(NPB、MLBの合算)で以下のいずれかを達成(ただし、NPBでの記録をスタート地点とする)
通算200勝利以上
通算250セーブ以上
通算2000安打以上
と、
黒田博樹には入会資格はあるようですが、
日韓通算200勝の日本人選手は名球会に入れないようですよ。
一点で抑えても負け投手になる事が多かった黒田博樹。
今年は広島カープがこのままリーグ優勝して、
記録にも記憶にも残る黒田博樹の集大成にして欲しいですね