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「熊本地震」は南海トラフ地震の前兆なの?

だいぶ余震が少なくなってきましたが油断ができない我が郷土で起きた「熊本地震

 

安倍首相も見舞いに来たみたいで、
被災者の方も勇気づけられた方も多かったのではないかと思います。

 

今回のこの熊本地震は、
非常に「いやな位置」で発生した地震であると言われているみたいですね。

 

というのも、
この震源阿蘇山のすぐふもとを走る布田川断層であると考えられるからなんです。

阿蘇山というのは、
長野、静岡、愛知、和歌山から四国を突き抜け、
九州に至る巨大な断層の集中帯の上にあるんですが、

 

最悪の場合、長野や静岡、四国、九州で、
今回と同じような内陸直下地震が立て続けに起こる可能性があると言われ、
その先には、南海トラフの巨大地震が控えているんですね。

 

熊本地震が発生する以前、
福岡の警固(けご)断層や兵庫県の山崎断層で、震度1に満たないような地震が頻発していて、
これは、宮城内陸地震の前兆と似ているんだそうで、

 

そう考えると、
またひとつ大きな地震が起きる、とも推測できるそうですよ。

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また、熊本では2月12日以降、
深さ10kmでM1.7~M2.7の地震が発生していたんですが、
これらの地震は規模が小さくとるに足りないようにみえたんですね。

 

しかし、
これらの地震を発生させているエネルギーの流れを詳しく見ていくと、
台湾-琉球諸島-西日本-中部日本-東日本の一部の位置するユーラシアプレートと、
その下にもぐり込んで圧縮しているフィリピン海プレートにまでたどり着くんです。

 

こうしたプレートの動き全体をみる必要性があり、
今回の熊本の地震だけでは収まらないと考えるのが、
自然みたいなんですね。

 

事実、4月1日には、
東南海地震を彷彿させるM6.1の地震紀伊半島沖で発生しているし、

4月10日には兵庫県神戸市南東部の六甲断層系でM4.3とM3.5の地震が続いて、
これらの地震は台湾から東日本の一部までを全体として捉え、

 

それらの地震を関連付けて考えるのは間違いと言われるみたいですが、
これは地震が起きて考えられたことであって、

 

熊本地震を予測、警告を発した学者は皆無なんですね。

 

ハザードマップという自然災害による被害を予測し、
その被害範囲を地図化したものがあるのをあなたもご存じと思いますが、

地震発生確率の高い地区ほど濃い色で塗りつぶされており、
地震学の粋を集めて作成されたということですが、

 

熊本地震がそうであるように、役に立ったためしがないですね。

 

過去の大地震といえば、

83年の日本海中部地震

93年の北海道南西沖地震

95年の阪神・淡路大震災

07年の新潟県中越沖地震

そして11年の東日本大震災ですが、

 

今回と同じく、ことごとく予知できなかったし、
ハザードマップ震源はいずれも色が薄く、確率が低いとされた地区だったんですね。

 

確率が8%なら92%は安心と受け止める人がいるかも知れませんから、
そうなるとハザードマップという名の予知は「害悪ですらある」かも。

   

そもそも、
なぜ地震学者は予知できないんでしょうね。

 

地震予知学者は、
特定の断層において、
エネルギーの蓄積と解放が、同じ間隔と規模で周期的に地震が繰り返される、
という周期説をもとに予測モデルを打ち立てているそうですが、

 

しかし、
現実には自然界のどういう現象が地震につながるかわかっていないんですね。
だから、
その客観的な基準を知ることなく、周期説を唱えても無意味かも。

 

ですから予知できない以上、
いたずらに人を惑わすハザードマップは廃止すべきだし、

研究者は国民と政府に、
特定の地域に言及することなく全国で『想定外のリスクに備えること』を、
勧告すべきでしょうね。

 

それにしても、
熊本地震を予知できなかった地震学者への落胆は大きいですよ。

 

「大震災の前には、なんらかの前兆があるのではないか」と、
2万人近い尊い命が奪われた東日本大震災の後には、
地震調査関係の政府予算が急増したんですね。

 

9年度から11年度までの予算が100億円内外だったのに、
12年度は350億円に達し、13年度も250億円を超えたんです。

 

地震予知とは、

いつ、どこで、どの程度の地震が起きるか

という3条件を満たすものなんです。

 

その「短期予測」が可能になれば、
過去多くの人が犠牲になった「震災の被害」から逃れることができるんです。

 

78年に「大規模地震対策特別措置法(大震法)」が成立しましたね。
未だに東海地震は発生していませんが、

「予知は可能」を前提とした法律があるために、
地震研究も予知が重んじられ、
予知に関係があるように申請すれば、研究予算がついたんですね。

 

しかし、未だに予知できないです。

 

3年半前にシンポジウムがあったようで、
予知を前提とした地震研究の在り方を問い直そうとするものだったんですが、

結局、結論は出ないまま予知を柱とする体制は変わることなく続き、
14年版ハザードマップも作成されたんです。

 

「予知できる」という“夢”と余分な研究が地道な基礎研究をおろそかにし、
確率の低い地区の住民の油断を生むようなことがあるなら、

そういう予算は即、熊本の復興に振り分けてもらいたいものです。

 

今回の熊本の地震は、
南海トラフ地震の「前奏曲的」な意味合いが強いと考えられるそうで、
南海トラフ地震津波被害者予想は、47~50万人と考えられているみたいですが、

 

熊本地震を単体のものとしてとらえず、

日本全体の「危機の前兆」と認識して対策を講ずる必要があると思いますよ。

 

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