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「認知症事故訴訟」ボケなら何やっても大丈夫なの?

いいのか悪いのかよく分からない「勝訴」。
認知症を24時間監督は出来ないほは無理というのは分かるが、
「ま、運が悪かったと思って」と、
被害があった側に「泣き寝入り」で良しとするのは腑に落ちないのもありますが・・・。

 

というのは、
3月1日の最高裁第3小法廷の判決だ。

 

認知症の男性が徘徊中に列車にはねられ死亡した事故をめぐり、
JR東海が家族に損害賠償を求めた訴訟で家族側の賠償責任を認めず、
JR東海の請求を棄却する判決を言い渡したんですね。

 

訴訟では、
・妻と長男は監督責任を負うのか
監督責任者に当たる場合、賠償責任は免責されるか
が争点だったんですが、

 

第3小法廷は監督責任者について
「同居する配偶者だからといって、直ちに当たるわけではない」と初判断し、
認知症の人との関係性や、介護の実態などを総合的に考慮して判断すべきだ」
との基準も初めて示したんです。

 

その上で裁判官5人のうち3人は多数意見で、
事故当時妻は85歳で要介護1の認定を受けており、長男も20年以上別居していた点を指摘し、
「男性の監督が可能な状況ではなかった」として、
監督責任を負わないと結論付けたんですね。

 

この「認知症事故訴訟」に対するコメント(3136件)の一部を引用すると、

 

・本当に「画期的な判決」なのだろうか。
 今後、認知症の人が事故や事件の原因になったとき、その被害者は泣き寝入りせざるをえない。
 どっちが良いとか悪いとかではなく、社会全体の問題として真剣に考えなければならない。

 

認知症の方がふらふらして車で引いたらっと思うと怖いですね。
 電車は引いても罪にならず、車とかだと罪になるってなんか変な感じ。。。

 

認知症の介護をしてた家族に責任を取らせるのはお門違いだと思うけど、
 でもその為の損害は全てJRに負担させるの?
 行政がこういう時こそなんとかするべきじゃないのかな?

 

・「父も喜んでいる」?
 せめて「父も安心したと思う」ぐらいの方が良いのでは。
 JRや乗客は迷惑したと思うよ。

 

・すごーく難しい問題だと思う。
 認知症の方のそれまでの介護も計り知れないものだったと思うし。
 でも少なくとも支払い義務がゼロはない気がする。
 家族に責任はないし、認知症のおじいちゃんにも責任はない。
 でも電車が遅れて損失が出たのは事実。

 会社が大きな会社だったから払ってもらわなくてもなんとかなったけど、
 二審の350万くらいが半々で妥当な気もした。
 しかもお金のないご夫婦ならまだしも、
 この方々資産家、だったらなおさら迷惑かけた事には間違いないんだから、
 こんな何年も頑張らなくても半分くらいは負担しても良かったのでは?

 

・JRが被った損害は誰が賠償するの?
 JRのような大企業なら痛くもかゆくもないかもしれないが、
 これが認知症患者に被害を受けた個人だったらどうなのよ?

 

認知症の方が車を運転して高速道路を逆走する例とかかなりあるようだけどさ。
 目を離した隙に車で出ていってしまって人を轢いてしまったりしたらどうなるのかね。
 誰にも監督責任のない責任の取れない存在とか怖すぎるだろ

 

・『家族は監督義務責任者ではない』ということで無罪とする、この判決はおかしい。
 『家族は監督義務責任者とした上で、今回のケースでは、家族は監督義務を全うした。
 (その上で、今回の事故が発生した事はやむをえなかった)』ということで無罪とすべき。
 でないと、認知症をかかえた家族は何の対策もしなくて良いことになってしまう。

 

・JRは気の毒だけど
 線路に降りる出入口が施錠されてなかったっていうのは
 男性が簡単に線路に降りられた一つの要因なんじゃないかなぁ
 もし施錠されてたらガチャガチャしたりして誰かが気付けたかもしれないし
 数分のうたた寝で全責任を負えというのは酷すぎる。
 だからといって
 家族に何の責任もなかったというのもちょっと違う気がする。

 

・うーん、介護疲れでいっぱいいっぱいだった
 ご家族の立場は想像以上に大変だったんだろうとお察しするけど、
 何の責任もないっていうのはどうなんだろう。
 たまたま今回は死傷者も出なかったけど、もし死傷者が出てしまっていたら?
 私がその遺族や被害者の立場ならこんなの納得いかない。
 全額賠償とは言わないにしろ、やっぱりある程度は責任とらせるべきだったと思う。

 

・私の親も認知症だけど、寝たきりだから徘徊しないで済んでいるけど
 ちょっと目を離した隙に出て行こうとする足腰が元気な認知症はいくら鍵をかけても出て行くらしいし、
 介護する家族はトイレに行くのもままならないと思う。
 
 国は家で介護しようって推奨するなら、こういう時のちゃんとした法律を作るべき。
 認知症の介護がどれだけ大変か分かる人の意見をちゃんと聞いて法律を作ってほしい。
 それとあまりに手に負えない認知症の人は安楽死も考えたほうがいいと思う。
 5人に一人が認知症になる10年後が恐怖です

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とほんの一部ですが、
確かに難しい問題だったと思いますが、

 

自分が被害者側だった事を考えると、ご遺族には悪いが手放しで喜べないかもしれません。
認知症だから仕方ないから・・・。
なんて言われても正直受け入れられないかも。

 

それにしても、
JR東海のコメントは良かったと思います。

 

「個々にはお気の毒な事情があることは十分に承知しているが、
当社としては、列車の運行に支障が生じ、振替輸送に係る費用なども発生したことから、
裁判所の判断を求めたものであります。
今回の判決については、最高裁の判決でありますので、真摯に受け止めます」と。

 

これからは、
「周りから見てこの人認知症かも?」って分かれば防げる事故もあるかもしれません。

マタニティーマークのように「認知症マーク」があれば、
地域・社会の目がよい意味で働いてくれれば、
防げる事故があるかもしれませんね。

 

確かに「認知症」である事は隠したいと思うでしょうが、
限界があるのなら「拘束」や「虐待」につながるよりは、
オープンにして地域・社会で問題に取り組むキッカケになる気がするのですが・・・。

 

ひと口に認知症と言っても、
発症の原因によって3つに分類することができるそうで、

1、変性性認知症(全体の約70%)…脳の神経細胞が変性・減少する事で発症する認知症
  アルツハイマー認知症レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症が有名。

2、脳血管性認知症(全体の約20%)…脳血管障害が原因となって発症する認知症

3、その他の認知症(全体の約10%)…脳外傷や脳腫瘍、脳炎等が原因となって発症する認知症

 

この認知症には治療薬が存在しないと言われているみたいですが、
その中で、
アルツハイマー認知症だけ唯一治療薬が存在するんですが、
これも認知症を根本的に治療する薬ではないみたいなんですね。

 

ただ認知症は現時点では完治させることはできず、
病状の進行を遅延させることしかできませんが、

近年の認知症研究の急速な進展で、
認知症を薬で完治させられる時代がすぐそこまで来ているみたいですよ。

   

ところで、
同じ3月1日に群馬県警は、
増え続ける認知症の行方不明者を早期発見しようと、
「上州くん安全・安心メール」で行方不明者の画像を公表し始めたんですね。

 

県警によると、
認知症認知症の疑いがある行方不明者は2015年、前年比25%増で過去最多の222人に達し、
うち6人は発見されていないそうで、

07年12月に配信を開始した安全・安心メールは、
事件事故が発生した際、メールアドレス登録者に一報を送る仕組みなんですね。

 

昨年末現在で3万7161人が登録し、昨年の配信件数は1784件。
うち行方不明者の手配メールは432件で、
メールを端緒に発見されたケースが7件あったそうです。

 

これまでは行方不明者の身体的特徴を文言だけで伝えてきたが、
県警子ども・女性安全対策課は、
「警察だけでは、増え続ける認知症行方不明者の捜索に限界がある。より多くの人の協力が必要」として、
写真も公開することを決め、
山形県警に次いで全国で2番目だそうです。

 

これだったら家族がお年寄りの安全を100%確保しながら介護するには限界がありますが、
徘徊問題解決のための地域社会の中で情報を共有することは大事と思いますから、
全国の警察でも取り入れるべきと私は思いますよ。

 

あなたも私もそうですが、
必ずやってくる「老化」をどう捉えるかは大げさに言えばその方の人生観でもあり、
性格によるものかもしれませんね。

 

老と戦う人、身を任せる方、正解はないと思いますが、
少なくとも子供たちや家族に迷惑をかけたくないという思いは、
あなたはもちろん多くの方がお持ちではないかと思います。

 

「ピンピンころり」が家族にとっても自分にとっても理想ですよね。

ボケてピンピンは想像するだけで恐ろしいものがありますからね。

 

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