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中国南シナ海領海内?米艦派遣 中国は手も足も出せない?

日本には漁船の体当たりをやってきましたが、
アメリカの駆逐艦にはどう対応するか・・・。

 

10月26日米海軍のミサイル駆逐艦ラッセン」を、
南シナ海で中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)の境界内へ派遣したみたいですね。

 

中国側は米艦を監視し、追尾し、警告したと、
という対抗措置を取ったようですが、

 

そもそも中国はなぜ南シナ海で埋め立てをするのか?
南シナ海の島々の歴史をひも解くと分かりやすいみたいですよ。

 

あなたも地図を見てみると分かると思いますが、
中国の海南島から大きく南に下った海域の島々まで中国が
「私たちの領土である」と主張することには、
あなたも不自然さをを感じますよね。

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360万平方キロの海域に大小300の島々がある南シナ海には、
南沙諸島のほか、西沙諸島東沙諸島中沙諸島などがありますが、

 

そのいずれについても、
中国領有の法理論的根拠は、現在の中華人民共和国ではなく、
いま台湾にある「中華民国」によって整えられたんですね。

 

南沙諸島最大の島である太平島は、
いまも台湾が「高雄市旗津区中興里」という地名のもと実効支配しているし、

東沙諸島も同じく
高雄市」の行政区域として台湾が実効支配下に置いているのも、
そうした経緯と関係しているみたいなんです。

 

近代以降において南沙や西沙に国家として最初に触手を伸ばしたのは、
ベトナム宗主国だったフランスで、
1933年から少数の兵士を駐留させたんですが、

 

このとき、
中華民国国民政府は反発して「中国南海島嶼図」を公表し、
領有権を主張したが、具体的行動は取らなかったんです。

 

その後、第2次世界大戦が勃発すると、
1939年に日本がフランス軍やベトナム漁民を追い出し、
最初に西沙、続いて南沙を占領し、

 

日本は軍事拠点を置いて、資源開発も試みながら、
南シナ海全体を終戦まで支配したんです。

 

問題は1945年以降で、
空白になった南シナ海の島々をフランス軍はいち早く占領しましたが、
ベトナム内戦のあおりですぐに撤収。

 

そのチャンスを逃さず、
中華民国国民政府は「太平号」など4隻の軍艦を派遣して、
1946年末までに主だった島々の占領を終え、
測量も行った末、「南海諸島位置図」を作成したんです。

 

この「南海諸島位置図」は、
最南端を北緯4度付近とし、
東沙、西沙、南沙、中沙の島々の位置と名称を確定させ、

 

さらに重要なのは、
「11段線」と呼ばれる11本の境界線を使って、
南シナ海を「中国の海」と確定したことなんですね。

さらに「中華民国行政区域図」を公表し、
ここにも「南海諸島位置図」を付けているんですが、

 

これによって、
国際社会に向けた「南シナ海の中国領有」を宣言したという解釈みたいなんです。

 

その後、
中華民国は大陸を喪失し、台湾に撤退。
南シナ海の領有権問題の主導権は現在の中華人民共和国に引き継がれたんですね。

 

台湾側はそのまま南シナ海は「中華民国の領土」との位置づけは変えず、
いずれも飛行場を持って兵士が駐留する、
南沙諸島の太平島と東沙諸島の現状維持に徹して、
中国のように新たな島の占領などは行っていないんです。

 

日本は1952年のサンフランシスコ講和条約で、
南沙諸島などの領有権を放棄しますが、
帰属先は明確にされなかったんです。

 

しかし中国は1953年、11段線のうち、
当時は仲が良かったベトナムとの領域にあたる東京湾線と北部湾線の2線を削除し、
新たに「9段線」として、

 

1958年に「領海宣言」を出し、
南シナ海の島々を含めた海域の領有を宣言。

 

1970年代に西沙諸島ベトナムとの戦いを経て実効支配下に置き、
南沙諸島でも1980年代から複数の島々を実効支配しているんです。

 

そして中国は国連海洋法条約に基づく200カイリの「排他的経済水域」も、
中国の排他的軍事権があると主張するんですね。

明らかに同条約の意図的な読み誤りですが、
国連は政治的にそれに反駁する立場にないみたいです。

 

さらに中国は、
政治的賄賂などを使ってカンボジアのような従属国家を手なづけ、
東南アジア諸国連合ASEAN)が共通の海洋ルールを策定するのを阻止してきたんですよ。

 

ざっとこんな流れがあるみたいですが、
それでは、
なぜアジアの国でもないアメリカが、
いかなる資格があって南シナ海問題に口出しするんでしょうね。

 

口出しする理由は3つの視点があるみたいで、

 

第1の理由は、
南シナ海の情勢がアメリカの国益に深く関わることだそうです。

この地域が地政学的に重要だという意味だけではなく、
領海侵入や埋め立て工事を強行する中国の振る舞いは、

アジア太平洋地域におけるアメリカの国益を著しく損ない、
領海と海洋資源をめぐるルールや航行の自由、領有権問題の平和的な解決への脅威となり、
地域の同盟国に及ぼす悪影響も大きいから。

そして、
この問題は、世界と唯一の超大国アメリカが中国との関係を保ちながら、
彼らの領有権拡大の野心にうまく対応できるかを占う重要な試金石でもあるんですね。

 

第2の理由は、
従来の南シナ海政策が十分に機能していない点にあるそうです。

オバマ政権がこの1年ほど中国の方針を転換させたり、
東南アジア諸国を安心させられるほどの成果は挙げていないんですね。

中国は相変わらず人工島の造成をはじめとする領有権拡大の活動を加速させ、
国際法を無視し続けているし、

中国の動きが早すぎるあまり、
アメリカの対応が追いついていないという課題もあるんですが、

東シナ海では、アメリカはそうしたメッセージを効果的に伝えることに成功しているんです。

 

オバマ政権は13年、
中国が東シナ海上空に設けた防空識別圏(ADIZ)にB52爆撃機2機を送り込みましたよね。

同様に、南シナ海で中国が建設中の人工島周辺に米軍の艦艇や偵察機を送り込むことで、
中国の主張の正当性を認めていないという明白なメッセージを示すことができるんですよ。
中国との領海紛争を抱える同盟国フィリピンを徹底的に支える戦略も有効でしょうね。

 

第3の理由は、
アメリカの大胆な関与に反対する慎重論の多くが、根拠に乏しいことが挙げられるんです。
たとえば、
米中という重要な2国間関係にひびが入ることを懸念する声があるんですが、

米中関係を維持することと、
地域の安定や法の秩序を揺るがす行為を見逃すことは同義ではないですから、

国同士の関係は双方向的なものであるべきで、
中国がアメリカの国益を損なう行為を続けながら、
アメリカが断固たる措置を取らないことを期待するのはおかしな話ですよね。

 

オバマがシリア内戦をめぐる「レッドライン」発言で批判された反省から、
十分な準備ができるまで積極的な関与を控えるべきだという声もありますが、

南シナ海問題で検討されている対応策の多くは、
米兵の命が失われたり、莫大な費用が掛かるようなものではないみたいですし、

 

しかも、
中国が過去に似たような威嚇行為を行った際には、
軍事衝突は起きていないので、
リスクが高まる可能性は否めないが、

 

国益への影響や従来の政策の失敗を考えれば、
アメリカが中国と積極的に対峙して、

領有権拡大の試みを、
不当かつ割に合わない行為であると知らしめる必要があると思っているようですよ。

 

実際、今までは、 
中国はアメリカが強く出てくる場合には引いており、
(埋め立てた島に大砲を配備したが米側に指摘されるとすぐ撤去)

 

何もない場合にはせっせと埋めてやハッキングを実行するなど、
まさに「抵抗最弱部位」を「手当たり次第にできるところから」やっている感じなんですね。

 

もちろん、
その合間を縫って、尖閣沖の接続水域へちゃっかりしっかり侵入しているのは相変わらずですが・・・。

 

いずれにして、
中国は、世界の海上輸送の三分の一が通過し、
世界屈指のエネルギー資源が眠る南シナ海を中国の湖にしてしまうのか、

 

アメリカを中心として近隣諸国が団結して阻止するのか、

国際情勢はむずかしいですが、

見守って行きたいですね(決して日本は対岸の火事とは思わないことですね)

 

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