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藤原紀香が解説した「ハンサムガールズ」は時代に追いついたの?

昨年、熊本市市民会館に赤十字の催しに来熊した藤原紀香を密かに見に行った
藤原紀香の隠れファンのひとりですが、

 

そんな藤原紀香森瑶子作品記念すべき復刊第一弾、
「ハンサムガールズ」の解説を書いたそうです。

 

藤原紀香自身、文庫の解説は初めてだそうで、
マチュアな女性像をビビットに描く森瑤子さん作品の魅力を女性の視点で
自身の体験や思い出と絡めながら書いたそうですよ。

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私はまだ読んでいないんですが、
この森瑶子作品の「ハンサムガールズ」の内容は、

 

高校時代、同じ演劇部に所属していた女友だち五人。

外資系の会社で働きながら劇作家を目指す聖衣子、
劇団で芝居をやっているサキ、
雑誌編集者で未婚のシングルマザー真利江、
エステティックサロンでインストラクターをする羊子、
裕福な家庭で育ったピアノバーの演奏者・伊佐子。
 
二十代も半ばを過ぎた今でも、
つかず離れずの友情を育む彼女たちは、定期的に近況を報告し合っていた。

ある春の夜、
「これぞと自慢できる男を同伴して、サキの舞台を観にいく」
と約束した彼女たち。

男でつまずき生き方に悩み、痛みを抱えながらも、
自立した女として生きていきたい――。
 
いくつもの出会いと別れを経験した女性たちが、
いつしか知的で美しいハンサムガールへと華麗に変貌していくオムニバス長編。
 
各章ごとに、彼女たちそれぞれの生き方が綴られ、
女性なら必ず共感出来る章、生き方があるみたいです。

 

実際に読んだ女性のレビューはというと、

・大人の女性”をめざーすみなさーんに是非一読して頂きたい一冊です。
 すっかり年齢だけは余るほどの大人の域にかかってしまいましたが、
 まだ20代当時には一生懸命背伸びをしてつっぱらかっていた気がします(笑)
 
 そのお手本のように自立して綺麗で颯爽とした女性達を見事なタッチで描いてます。
 読後『天晴れ!』と褒めてあげたいくらいです。

 

・やっと時代が森瑤子さんの文学に追いついた仕事も 恋も人生も
 頑張るマチュアな女性の教科書

 

・ハンサムガールズ きれいで、自立していて、知的で。 ハンサムガールか。気に入ったわ。
 基本的に自分で自分の面倒が見られる女ね。
 5人とも悩んだり躓いたりしながらも 自分の信念をもとに生きている。
 女の私が、本当に羨ましいと思う 最高に綺麗で 最高にかっこよすぎる

 

・今から24年も前に描かれたとは思えない程、現代女性達の生き方が描かれている作品。
 古くささを感じる事無く、とっても面白かった

 

この「ハンサムガールズ」の作者森瑤子さんはもう亡くなっていますが(1940-1993年)
静岡県伊東市生まれ。
35歳で小説「情事」ですばる文学賞受賞をきっかけに作家デビュー。
100冊以上の作品を残し、
1993年、胃がんのため他界。
イギリス人と結婚し、3女の娘の母。

 

この娘さんの長女のヘザーさんは、
ホームスタイルプロデューサーとしてインテリアや収納、暮らしに関する仕事を
フリーでやりながら森瑤子事務所の代表を勤め、
母親の残した作品の管理、マネージメントをしているそうで、

 

ブログには森瑤子さんの与論島にあるお墓のことが書いてありました。
以下引用します。

 

どんな台風があっても母のお墓だけはいつもそのまま。
そこは特別なパワースポットなのでは、と密かに思っています。

お墓は小さな丘の上に。
ここからの海の眺めは最高です。

 

たくさんの人の手によって愛を込めて作られ彼女のお墓。
母が入院中に、
自ら大好きな建築家のガウディーをインスピレーションにデザインをしました。

 

琉球瓦、地元の石や
私が当時住んでいたベルギーで見つけた与論の海をイメージした
様々なブルーのタイルを使って

父や与論に住む、母の友人でもあったアーティストや
職人さん達が彼女が描いたイメージを元に建てたお墓です。

 

と、写真を見るとほんと何かの記念碑のようなお墓なんです。
それだけ森瑤子さんはモダンな人だなと感じます。

 また、この「ハンサムガールズ」の本については、

果たして自分はハンサムガールだったのでしょうか。
今思うと、子供っぽいことが多かったのでは。

でも20代後半、30に近づく頃にはちょっぴりハンサムな時期もあったかも。
やっと自立して、好きなことをやりながら自分を持つようになった頃。

 

なぜそう思えるかというと、今でもあの頃の自分が好きだから。
ちょっと背伸びしていたのかもしれないけれど、
それがまだ「ウーマン」ではなく、「ガール」であった証拠かもしれません。

母がよく口にしていた「ハンサムウーマン」と、
ハンサムガールの境はいつ頃なのでしょうね。

 

いつ、どのような状況で「ガール」を卒業して「ウーマン」になるのか、
そんなことを考えたりも。

残念ながら私が初めて「ハンサムガールズ」を読んだのは40代に入ってから。
20代のとき、まだこれからガールズからウーマンへと成長していく前に
読んでおきたかったなあ、なんて今になって思います。

 

でもこれから、さらに大人の女性としての生き方の良いヒントになったような...
藤原紀香さんの素晴らしい解説から学べることもたくさんあります。

 

と、娘さんもしっかりしてますね。

 

近いうちに第二弾の「夜ごとの揺り籠、舟、あるいは戦場」も再刊されるそうで、
その前に私は男ですけど、
「ハンサムウーマン」じゃなかった「ハンサムガールズ」を、
読んでおこうと思います。