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安冨歩がトランスジェンダーに気づくきっかけは?

私は「女装」しているのではありません。
「女装」というのは性認識が男性である人がすることです。

私は、私にとって自然な格好をしていて、それがたまたま女性の装いだ、
ということなのです。
そこで「女性装」と呼んでいます。

 

と言うのは、
アウト×デラックス』『ビートたけしのTVタックル』『行列のできる相談所』
など多数のバラエティ番組に出演し、
そのパンチの効いた容姿が話題を集めている

 

“女性装の大学教授”安冨歩氏。
東京大学の現役教授であり経済学者でもあるんですね。

 

そして、
トランスジェンダー”に気づくきっかけはというと、

 

2~3年前、ダイエットして10キロ以上痩せまして。
それまでの着ていた“男物”の服が合わなくなったので、
新しい服を買いに行ったんですが、

 

ウエストがくびれた体型で男物のパンツが似合わないんですよ。
それで、
女物のパンツを履いたらピッタリで、
上に着る服も女物を着てみたら、

 

『あれ? すごく気持ちがいいぞ』と。
そこで私はどうやら女性の格好をすると安定し自然になれる。
ストレスも感じないってことがわかったんです・・・と。


あなたの友人や同僚に、
LGBTなどの性的マイノリティの人はいるだろうか。

 

電通総研が2012年に発表した調査によれば、

5.2%(約20人にひとり)はLGBTだったいう。

 

一方、国際的なリサーチ会社であるipsosの調査によれば、
同性婚が合法化されているスペインやノルウェーでは
「身近にLGBTがいる」と答えた人が65%を超えるなか、

 

日本では、
「身近にLGBTがいる」としたのはたった5%にとどまっているみたいですね。
(実際はもっとおられるような気がしますが)

 

このLGBTという言葉はあなたもご存知と思いますが、

L…レズビアン:女性同性愛者

G…ゲイ:男性同性愛者

B…バイセクシャル両性愛

T…トランスジェンダー性同一性障害・性別違和
           生まれた時の性別と違う性別で生きたい人

これらの頭文字をとった言葉なんですね。

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日本の場合、
このLGBTの人たちが企業で働きづらいことがまだまだあるみたいです。

 

例えば、
カミングアウトできるような状況ではないと判断した場合、
多くのトランスジェンダーは、
性別を変えたいと思ったタイミングで
この会社にはいられないと考えて退職してしまいます。

 

また男性として働いていた人が少し髪の毛を伸ばすと、
「見苦しいから切れ」といわれたり、
見た目の服務規程違反や協調性の欠如などを理由に
解雇されたりする場合もありますね。

 

思いきって上司にカミングアウトしても
「前例がない」
「我慢できないのか」などと否定され、
いじめられたりするケースもあるんです。

 

会社でカミングアウトしていないゲイの人が、
上司や取引先から、
異性愛の男性向けの風俗に行くのを強要されるといったケースもよく聞きます。

断り続けていると、
目をつけられてしまう場合もあるようです。
うつになって、休職を繰り返してしまう人もいます。

 

こういう例はほんの一部かもしれませんが、
逆にこんな例もあります。

 

モデル・タレント活動をしている夏樹美那(なつき みな)さんの場合、

夏樹さんは昨年2014年に性転換して体と戸籍を女性に変え、
正式に結婚もでき新婚2ヶ月目を送っているとのこと。

実家暮らしのころはギャル男でホストとしても働いていたものの、
一人暮らししてからは徐々に女装するようになり、
気づいたらなっていたそうです。

 

また、
取締役全員がニューハーフという「ニューゲージ」という会社、
ここの如月社長が「ニューハーフ」になって、
その後「ニューハーフ」の生活パターンの問題点に気付いたそうで、

ニューハーフは昼間仕事をしている人があまりいない。
たいてい夜の仕事をしているか、
昼にカムアウトしない状態で働いている

 

一般の会社で、
ニューハーフやセクシャル・マイノリティがその事実を隠さないで働くことができ、
周囲の同僚と同じ土俵で評価を受けるのは、
今現在の日本社会では難しいから、

この環境をどうしたら変えられるか?

 

そう考えた如月さんは、
「仕事で自分たちの実力を社会に認めてもらえばいいのだ」
という答えに至ったそうで、

 

如月さん自身は当時ゼイウェルという自分の居場所を見つけていたが
「ニューハーフとしての組織を作れば、
より広い範囲に情報を発信できると思ったんです。

 

社会を変えていくために、
まずは自分の会社から始めようって。

そんな想いから、「ニューゲージ」は誕生したそうです。

 

またこんな人もいます。

45歳になったところなんだけど、女性になったのは38歳の時だそうで、
38年間はずっと男性として生きてきていましたが、

 

「30代になって、社会的には男性っていうと貫録が求められる年代じゃないですか。
地域の付き合いなんかがきつかったですね。
田舎のおじさん達と一緒の飲み会があると、
自分もそういうおじさんの一員っていうのが、
なんかすごく嫌で、違和感が強くなってきて。」

 

2003年に性同一性障害特例法っていう戸籍の性別を変えられる法律ができて、
世の中でも性同一性障害が話題になった時に、
「あぁ、世の中にはこういう人もいるんだ」って思って。

その時は「自分もそうかもしれない」っていうところまで確信は持たなかったんだけど、

でもこうやって自由にしている人もいるんだから、

自分も服装とか自由にして良いんじゃないか、
それまではすごく恥ずかしいこと、
いけないことって思ってたけど、
良いんじゃないか、って思い出して。

好きなレディースの服を、
もう「着よう!」と思って着るようになったそうです。

 

トランスジェンダーという言葉、
世の中の価値観とは異なる価値観が、ここにはあると思います。

 

まるで呪いのようにも読める言葉の背景にあるのは、
非常に大きな怒り、
そして哀しみなのではないか。

 

そして、
言葉として残されてきたことが示しているのは、
そのような怒りや哀しみを共有していく人びとの群れが、
会社をつくったり、サークルなどの共同体のなかにはあったのではないか。
ということです。

 

怒りや哀しみという感情は、
ネガティブな感情です。

それはあまり積極的に支持されることの少ない感情かもしれません。

 

しかし、
このようなネガティブな感情を、
笑いや喜びというポジティブな感情に転換していくためには、

 

まず、
ネガティブな感情が生まれてくる出来事にがっつりと向き合っていくことが
大事なのではないでしょうか。

 

異なる立場の人びとと支え合いながら、
お互いにどういう歩みを進めていくのかという対話を、
怒りや哀しみのなかから見つけることができれば、
と、わたし自身は願っています。

 

安冨歩さんも頑張ってくださいね。

 


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