「かかと落とし」で糖尿病、認知症、動脈硬化が予防できる?
高血圧4300万人、糖尿病2200万人、認知症800万人・・・。
これは「国民病」と呼ばれる疾患の予備群も含めた患者数なんです。
その対策は急務といわれながら、地道な生活改善はなかなか浸透しないですね。
結果として、
病院で治療薬が処方され、多くの人は歳を重ねるほど飲まなくてはいけない薬が、
増えていくのが現実みたいですね。
そんななか、
糖尿病、認知症など複数の「国民病」に対して同時に予防、改善効果が期待できる、
極めてシンプルな「運動法」が登場したみたいですよ。
それは「かかと落とし」という運動法なんです。
↓「かかと落とし」の動画です。(観るとホント簡単にできますよ)
このかかと落としは、
背すじを伸ばしてつま先立ちになり、両脚のかかとを上げ下げする運動法なんですよ。
かかとを地面につけるときに、
自分の体重をかかとに伝え、「骨を刺激する」ことを意識して、
1日30回繰り返すんです。
手軽に簡単にできる運動なんですが、
これによって「糖尿病」や「動脈硬化」の予防効果が期待できるんですよ。
さらにこのかかと落としは「高血圧」の対策にも効果が期待できるんです。
そのことが分かってきたのは、
高血圧が引き起こす一因となる「ゴースト血管」という概念の存在が、
最近の研究で明らかになってきたからなんです。
ゴースト血管とは、
全身の細胞に酸素や栄養を行き渡らせる毛細血管に、さまざまな要因で血液が流れなくなった結果、
毛細血管が無機能化したり、消失してしまう状態のことを指すんですが、
毛細血管が、
まるで幽霊のように消えてしまうことから名づけられたんです。
この毛細血管のゴースト化を防ぐ対策として、
「かかとを床から上げ下げする」かかと落としが有効みたいなんですね。
そのように考えられるカギは「ふくらはぎ」にあるみたいですよ。
ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれていて、
血液の巡りをよくするポンプの役割を果たしているんですね。
加えて、
体内でも毛細血管が多く張り巡らされている部分にあたるんです。
つまり、
ふくらはぎを鍛えないと、多くの毛細血管がゴースト化するし、
さらにそれによって全身の血流が悪化して、
どんどん毛細血管が消失してしまうリスクがあるんですね。
ふくらはぎを鍛える方法としては、
「その場でスキップをする」というやり方もあるんですが、
より簡単なのは「かかとを上げ下げする運動」なんです。
ふくらはぎを伸縮させることで、
全身の毛細血管の血流を良くすることができるんです。
この「かかとの上げ下げ」によって血管のゴースト化を防げば、
ある程度、加齢ととともにリスクが増すのは仕方がないと考えられてきた、
「骨粗しょう症」や「認知症」予防にもつながり得るんですね。
「かかとの上げ下げ」という手軽で簡単な方法で改善が期待できますから、
あなたが、
「加齢」や「糖分や脂肪分の過剰摂取」などに心当たりがあるなら、
すぐにでも始めてみたらいかがですか。
また、
この「かかと落とし」運動はふくらはぎの血流改善とは別な理由でも推奨されるんです。
何かというと、
かかと落としによって「骨を刺激する」ことで、
骨を形成するはたらきを持つ「骨芽細胞」を刺激することができるんですね。
人間の骨は、
オステオカルシン(骨芽細胞が分泌するホルモン物質)をはじめ新しい骨を作る「骨芽細胞」と、
骨を溶かすはたらきを持つ「破骨細胞」とが常に新陳代謝を繰り返すことで、
強く丈夫な状態を保っているんですが、
「骨芽細胞」は加齢によって減少し、
オステオカルシンの分泌量も減っていくことが分かっているんですね。
その結果、
体内で「破骨細胞」のはたらきのほうが強くなってしまい、
新陳代謝のバランスが崩れて骨が脆くなり、骨粗しょう症につながっていくんですね。
その流れを食い止めるのが、この「かかと落とし」というわけなんですよ。
実験で「かかと落とし」を毎日30回、2週間行ったら、
オステオカルシンの分泌量が増加する傾向が見られたんです。
個人差はあるかもしれませんが、
この運動を継続することで、
オステオカルシン量の現状維持、あるいは微増が期待できますよ。
いずれにしても、
あなたを悩ませているかもしれない疾患のメカニズムについては、
次々と新たな発見が生まれています。
この簡単に誰でもできる「かかと落とし運動」で少しでも予防、改善効果が期待できるなら、
それに越したことはないですもんね。