美ビルド・ネットの熊本はてな?

「美ビルド・ネットの熊本はてな?」は我が郷土熊本県を中心にお役に立つ情報をあなたにお伝えします。

もんげーバナナの凍結解凍覚醒法は世界の農業を救う?

皮まで食べられる国産バナナの「もんげーバナナ」というバナナが今話題になっていますね。

 

岡山天満屋の店頭のみで購入できるそうで、
1本648円(税込)と高いんですが飛ぶように売れているそうですよ。

f:id:ky4490:20180422100306j:plain

「もんげー」とは、
岡山の方言で「すごい」という意味だそうで、

 

バナナの天敵となる害虫や病原菌が存在しない冷涼な土地でも育てることができるため、
無農薬で安全ですって。

さらに、収穫できる量も多く普通のバナナよりも数段甘く、
まさに「すごい」としか言えないバナナで、ぴったりのネーミングみたいですよ。

 

この「もんげーバナナ」を食べた人が一様に驚くのは、その味だというんですね。

市場に出回っている輸入品のバナナとは、ひと味もふた味も違う甘さで、
一般的なバナナの糖度は約18.3ですが、「もんげーバナナ」はなんと約24.8もあるんですって。
また粘りが強く香りも豊かで、スイーツ店からの引き合いも多いそうですよ。

 

それにしても、
本来、常夏の国でしか育たないはずの熱帯作物のバナナがなぜ、
冬は0度近くまで冷え込む温帯地域で栽培できるんでしょうね。

 

この秘密は、
植物の種子などを凍結解凍することにより、潜在的な能力を呼び覚まし、
耐寒性や生育力に優れた個体をつくり出す「凍結解凍覚醒法」にあるようですよ。

 

開発した桃太郎パパイヤ研究所所長・田中節三さんが、
凍結解凍覚醒法とは、一体どのような技術の特徴があるのかを言います。

 

まず氷河期を乗り越えた植物の力に着目したそうで、

地球上に現存する植物には、氷河期を乗り越えて、今日まで命をつないできた進化の歴史があります。
たとえ今は熱帯の気候に適合しているとしても、
遺伝子情報の中には「寒さに耐えた記憶」が刻まれていると考えられるんだそうで、

 

その点に着目し、
植物が持つ記憶を取り戻し、寒さを乗り越える能力を呼び覚ます方法こそが凍結解凍覚醒法だそうですよ。

苗の一部を切り取って、ある液体につけた上で、零下60度で凍結。
20年間の実験の末にたどりついたこの方法で、ついに岡山での露地栽培に成功したんですね。

 

凍結解凍覚醒法により氷河期を再体験した植物の種子は、
寒い地域であっても発芽し、その環境に順応して生長できるようになり、

極限の寒さから解放された反動により、
少しでも速く生長しようと遺伝子情報伝達物質RNAの転写速度が増加するため、
生育力も飛躍的にアップするんだそうですよ。

 

また細胞分裂の活性化にともない、植物全体の活力が増していき、
根腐れやハダニなどの病害虫への耐性が高まるので、
完全無農薬栽培が可能になるメリットまでついたそうです。

 

日本で熱帯の作物をつくるなど、自然の摂理に逆らっているように思われますが、
凍結解凍覚醒法は、
植物本来の力で寒さや病気などのリスクを克服できるようにサポートする技術で、

従来の交配による品種改良や、遺伝子組み替えよりも自然に根ざした方法と言います。

 

そして「凍結解凍覚醒法」と名づけられたこの方法で、
更に育ちの良い、かつ甘みの強い苗を選別していき、
そして、ついに商品化に申し分ない美味しいバナナを完成させたそうですよ。

 

「ずっと想い続ければ成功する」をポリシーとしていた田中節三さんの、
一途な想いと不屈の信念が成し遂げた奇跡なんでしょうね。

   

この凍結解凍覚醒法の誇れる点は、
植物本来の順応性が覚醒され、熱帯作物を温帯作物の性質に変えられたところと、
もう一つは生育速度が極めて速くなったところにあるようですよ。

 

凍結解凍ストレスによって、
凍結植物の遺伝子情報伝達物質(RNA)の生成量が通常の37倍に増加し、
それが生育速度に反映されるみたいですね。

 

ただ実際は、土壌の抵抗や養分の加減など、さまざまな抵抗ファクターがあるので、
37倍の速度が保たれることはなく、6倍程度に収っているそうです。

 

生育速度が6倍になるということは、
それだけ吸収力も上がるので、通常の6分の1の日照で足りる計算になり、

今の日本では4月頃から10月頃までの7ヶ月間は日差しが強く暖かいから、
これに6をかけたら42ヶ月分になりますね。

 

バナナは普通、収穫するまで18〜24ヶ月かかるけれど、
6倍の生育速度、吸収力を有するバナナなら、7ヶ月もあれば余裕で収穫できるみたいですよ。

その証拠に、田中節三さんたちが育てているバナナは8〜9ヶ月目で収穫しているそうです。

 

この凍結解凍覚醒法を施した「もんげーバナナ」のような熱帯作物栽培の普及により、
世界の農業を救うともいわれているんです。

 

たとえば、
耕作放棄地に凍結解凍覚醒法を施したバナナの種を植えるとしたら、
耕作放棄地が減るだけでなく、植物自身の力で、除草剤の使用を食い止めることができますね。

 

すでに除草剤がまかれた耕作地ならば、
台湾が取り組んでいる休耕地政策をお手本に、休耕補償をつけて家畜用の牧草栽培を何年か続けて、
いくらかの収入を得ながら土壌の回復を待つのがよいかもしれません。

 

作物の鳥獣害で困っている人には、パパイヤ栽培をおすすめするそうです。

パパイヤの実に含まれる酵素は、人間には無害ですが、
鳥獣にとっては嫌がられ、畑の周りに植えておくだけで鳥獣避けになるんだそうですよ。

 

そして、
世界の人口は70億人を突破してさらなる増加が予想されていますから、

そこで必然的に生じる食料問題の解決に、この「凍結解凍覚醒法」がきっと役立つはずと言います。

 

気候帯を問わず、それぞれの地域に順応する性質を引き出せれば、
持ち前の生産性で人々を食料難から救うことができるはずだと。

 

うつ病の改善に効く食べ物と言われるバナナ。

 

南米の人達が、心根が明るいのは、バナナのおかげとも言われているみたいですが、

凍結解凍覚醒法を施した「もんげーバナナ」を1房ぐらい食べると効くかも知れませんね。