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「精神保健福祉士」と「社会福祉士」どっちが求人・仕事はあるの?

医療、福祉業界は資格社会ですね。

相談者などとはじめて話をするとき、
ある程度、資格を持っていないと相手もそれなりにしか見てくれませんよね。

 

そんななかで、
最近よく聞く「精神保健福祉士」と「社会福祉士」どっちが求人・仕事はあるんでしょうかね?

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まず、精神保健福祉士とは、
「精神科ソーシャルワーカー」と呼ばれる専門職に就くために必要な厚生労働省管轄の国家資格なんですね。

 

また有資格者でなければ、
「精神保健 福祉士」と名乗ることができない名称独占資格なんです。

 

(ちなみに「名称独占」とは、
国家資格ですが医師や弁護士のように「業務独占」の資格でなく、
資格をもたない者が、「社会福祉士」という名称を勝手に使用してはならないということみたいです)

 

精神保健福祉士の実際の仕事というのは、
たとえば、

「私の娘がうつ病と診断され、かなりの重症で、仕事を辞め、治療に専念していたのですが、
 今は、治療のかいあって、だいぶ良くなってきたこともあり、娘が「また何か仕事をしてみたいわ」と
言っております。どんな仕事なら良いでしょうか?」

 

と言った、福祉や精神保健に関する相談を聞いて、
どうすれば良いか、アドバイス・助言をする、という仕事なんですね。

 

相談といっても、1日2~3人か4~5人くらいで、
相談したい人が、1日に50人・100人も押し寄せて、てんてこまい。

・・・なんてことは、普通、まず、ありえませんので、
精神保健福祉士は、1つの病院や施設に、1人いれば十分足りるんです。

 

そのため今のところ、
精神保健福祉士として働いている人が退職することになって初めて新しい求人募集が出る、
という感じなので、 求人募集がすごく少ないですね。

 

精神保健福祉士の資格というのは、資格をとるのが、すごく大変な割には、
資格をとっても、求人・仕事が少ない、という大変残念な国家資格みたいですよ。

 

だから精神保健福祉士を取っても就職できるわけではありませんよ。
就職先の条件にある場合に合致するだけなんです。

 

そんな精神保健福祉士の収入はというと、
精神保健福祉士をメインとした相談員および指導員という立場の場合、
正規職員(大卒者)であれば初任給で月給17万円程度となっているみたいです。

また精神保健福祉士は非常勤職員での募集も多く、
その場合、時給は900円に満たないところが多くなっているんです。

 

ちなみに、日本精神保健福祉士協会によるアンケートでは、
精神保健福祉士の平均年収は400万円未満という回答が最も多く、次いで300万円未満なんですね。

役職に就けば年収アップも期待できますが、
全体としては高い収入を得ている人はそこまで多くないようですよ。

 

パートの場合は時給800円〜1,000円くらいとなり、
ほかの一般的なパートの仕事とさほど差がありませんね。

 

精神保健福祉士」は国家資格ではあるものの、
待遇面であまり恵まれているとはいえないかもしれませんね。

   

次に「社会福祉士」ですが、
「専門的知識及び技術をもって、身体上もしくは精神上の障害があること、
または環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、
助言、指導、福祉サービスを提供する者、

 

又は医師その他の保健医療サービスを提供する者、
その他の関係者との連携及び調整その他の援助を行うことを業とする者」
とされ、これも名称独占資格です。

 

基本的にはデスクワークでのコーディネーター件相談従事者で、
理不尽とかクレームなどに耐えながらでも、その相手のことを思いやれる人しか向いてないみたいでよ。
給与も安いのでかなりストレス耐性がないと難しい仕事みたいですね。

 

社会福祉士」の収入ですが、
正社員でみてみると、
自治体の社会福祉協議会、福祉事務所、児童相談所などの場合は、公務員として採用されます。

 

地方自治体の公務員給与規定に準じた安定した収入を得ることができ、
休日数や福利厚生面でも手厚い待遇を受けることができるみたいですよ。

民間の施設で働いた時の給与水準は、
その地域での公共機関での勤務と同程度の給与となることが多いようで、

 

初任給は、
・大卒17〜20万円(年収約270〜310万円)
・短大・専門卒15〜18万円(年収約230〜280万円)

ちなみに社会福祉士2年目、勤続10年の特別養護老人ホーム生活相談員のケースで、
合計年収は約510万円みたいですね。

 

この社会福祉士精神保健福祉士では、どちらの方が需要があるかというと、
どちらも需要は少ないですが、これは精神保健福祉士なんです。
 

現在社会福祉士の需要のほとんどは介護現場にあるんですが、
これは社会福祉士の資格を持っている人で専門性を持っている人が求められているのではなく、
介護をしてくれる人が欲しいだけなんですね。

 

そのため、
社会福祉士の需要とは言えないので需要の定義から外すと、

社会福祉士の需要は一般科の病院、市町村、地域包括支援センター社会福祉協議会などに限られ、
こういった機関では社会福祉士は飽和状態なんですね。
 

一方の精神保健福祉士は精神科を対象としたソーシャルワーカーですね。
働く場所は精神科の病院、クリニック、保健所、就労支援系の事業所、地域活動支援センターなど、
多岐に渡るんです。

 

これだけなら社会福祉士と需要に大した差はないと思うでしょうが、
現在の日本では国の行なった施設化の影響で、
大勢の人が精神科病院に入院を余儀なくされている状態なんですが、

 

最近では海外の批判も受け徐々にですが日本でも脱施設化が進んできて、
精神障害者が地域にどんどんと出てこようとしているんです。

 

そのため、
そこで地域において活動する精神保健福祉士の需要が急激に上がることが予想されますね。

 

こんな感じで精神保健福祉士は今後需要がどんどんと増加することが見込まれるんですが、
社会福祉士介護士不足の問題が解消されなければ大きな需要の増加はないでしょうね。

 

どちらにしても、
新卒や、現場上がりでないと就職はたいへん困難みたいですよ。

 

福祉でも分野によって異なるでしょうが、
ケアマネと介護福祉士以外はニーズが限りなく希少みたいです。

 

だからせっかく勉強するのだったら、
精神保健福祉士」と「社会福祉士」の両方取っておいた方がいいかと思いますよ。
 

共通科目等もありますし、
両方取れれば先も見つかりやすく、病院等も取り易いかと思うんですが・・・。