地震を「1週間前」に予知できる方法が発見された?
ある日突然にやってくる地震!
我が郷土熊本を襲った「熊本地震」も何の前触れもなく起こり、尊い命と甚大な被害を受けました。
そんな地震を予知することはできないのだろうか?
動物の異常行動とか地震雲とか色々なことが地震の前兆みたいにネットでも書かれていますが、
「そういえば、地震の前に・・・」という後付けにすぎないかもしれません。
そんな時「1週間前に大地震の発生を予知する」ことも夢ではないという論文が出たんですね。
地球物理学のウェブ科学誌「ジオフィジカル・リサーチ・レターズ」に、
地震の発生前、地下で岩盤が擦れ合うことによる“音”が生じており、
これを解析することで地震を予知できる可能性が見えてきたというものなんですね。
この論文を書いたケンブリッジ大学の材料科学者コリン・ハンフリーズ氏は、
「地震の発生前には、岩盤が音をたてる。これは、岩盤の表面が別の表面と擦れあって鳴る音だ」と語り、
それはまるでドアがきしむ時のような音だと説明するんですね。
この“前兆音”は地震発生の1週間前には発生するだろうということで、
この岩盤のノイズを捉えることができれば、地震予知の可能性が大きく開けてくることになると。
地震発生前、地下で起こる岩石圧縮と破壊によって電流や電磁波が生じることはこれまでも知られていたみたいですが、
“音”に着目されることはあまりなかったんですね。
日本では京都大学の石田毅教授という人が、
肉眼では見えない地盤・岩盤の動きを破壊音探査技術によりモニタリングし、
データを解析することで、災害を事前に予知する研究を行っていたらしく、これも先駆的研究なんでしょうね。
地震にまつわる“音”としては、
あなたもご存じの、揺れの前に鳴り響く轟音「地鳴り」の存在がありますね。
でも電気通信大学の早川正士名誉教授は、
「地震予知と地鳴りの関係はいまだ科学的に解明されておらず、地震の前兆として考えるのは現時点で早計」
だそうですが、
「大地震の前に地鳴りを聞いた」という話は絶えないんです。
1995年の阪神・淡路大震災(M7.3)では、
前兆現象に関する情報提供を呼びかけたところ1519通もの報告が集まり、
全証言の11%に該当する189ケースが大地の変化に関するもので、
うち27%が地鳴りだったそうで、
特に多かったのが地震発生の数日~数時間前に「ゴーッ」「ヒュー」「ドン」という地鳴りを耳にした事例で、
中には発光現象に伴って音が聞こえたという報告もあったんです。
こんな感じで、
巨大地震の発生前に無視できないほど多くの人々が地鳴りを聞いていることも、また事実みたいですよ。
今回の論文は“地震前の微細な音”が、
この地鳴りも含まれる現象なのかはまだわからないんですが、
課題も色々あるみたいです。
たとえば、
・このような地下の音は、それほど遠くまで伝わるとは思えず、ピンポイントの計測が必要となるため、
各地に多くの計器を設置する必要あり、政府や自治体が大規模な予算を投じる必要がある。
・現実的には、まず大地震発生のリスクが高いとされる地点に集中して設置することが望まれるだろう。
また、このような計測機器を海底に設置することは難しいと思われるため、
実際には内陸で起きる地震の予知のみが対象となるかもしれない。
・現在、主に測量目的の「電子基準点」が全国約1,300カ所に設置され、GPSデータを常時自動送信している。
そのため、音の検知システムが実用段階に入れば、同様のシステムを構築することも不可能ではないと思われる。
今回の「音」による地震予知システムが実用化されるならば、
多くの人命が救われることは間違いないですから、
「モリ・カケ問題」とかにうつつを抜かす政治家の皆さんも、
こういう研究にそれなりの国家予算を投じるための議論をしてはいかがでしょうか。
地球は生きていますから、地震は必ず起こります。
「音」による地震予知システムの実用化はまだまだ先かもしれませんから、
ここで確実に「地震の前兆」となるような注意事項をお知らせします。
まず八色のような明るい雲が出始めた時は注意です。
これは、地下に帯電する地磁気が巨大になった時に、雲に地磁気が反射して虹のような色が付くんです。
そして地震発生のスイッチは、気温差が出た時です。
雪が降るような低温の後に、急激に15℃以上も気温が上昇した時は、注意をしておけば良いです。
参考にしてくださいね。