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化血研不正隠し「隠蔽工作」をしておいて「再発防止」?

今日の熊日新聞の一面にもこの「化血研の不正隠し」の記事が載っていましたが、

 

私の知り合いもいる化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)が、
1990年ごろから国の承認と異なる方法で血液製剤やワクチンを製造し、

化血研が国の調査で不正が判明しないよう、
実際の製造記録とは別に、承認内容に沿った虚偽の記録を作成して、

その虚偽の製造記録に紫外線を浴びせ、変色させたらしいですが、
違う方向の努力だったみたいですね。

 

こういう人たちって、
巡り巡って自分たちがそういうものを利用することになるかもしれないから、
きちんとしておこうって思わないのかと思いますが・・・。

 

そもそも化血研の隠蔽って何をしたのか、
あなたもご存じと思いますが、
再度検証してみると、

 

薬の製造方法でルール違反をやり、
そしてその証拠を組織的に隠ぺいしたんですね。

 

薬を製造するときに、
加熱する工程のやり方を国が定めたルールではないやり方でやっていたことと、
血液製剤を作るときに余計な混ぜ物をしたそうです。

 

なぜやったかというと、
製造効率を上げるためだったとのことで、

 

普通の日本語に翻訳すれば、
製造するときにルール通りに手間をかけていたのではカネがかかるから、
その手間を省いたんですね。

 

そうやってカネがかからない方法で作っていたわけで、
つまりはカネのためですね。

 

それを1970年代にはすでに始めていたそうで、
それも組織的にやって組織的に証拠隠滅もしていたそうですよ。

 

国に報告書を出すときにも虚偽の報告書を作ったり、
あるいは昔の書類に見せかけるためにわざわざ紫外線をあてて古めかしくしていたそうで、

 

要するに悪意に基づく計画的な行為です。
まちがってやってしまったとかではないということなんです。

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化血研のホームページの「コンプライアンスについて」の中に、http://www.kaketsuken.or.jp/index.php

 

「製薬企業の社会的役割は、真に優れた医薬品を開発・提供し、その適正使用の推進を通じて、
人々の健康と医療の向上に貢献し、質の高い生活の実現に寄与することにあります」

 

とあるんですが、
今回露呈した化血研の問題は、
結果的にはどの製品も有効性や安全性には影響が無かったのですが、

 

問題の本質は製品の品質の優劣では無く、
問題が見つかっても会社の利益や都合を優先させたり、
法令に違反してもバレなければ問題無いと考えている企業体質そのものが問題とされているんですね。

 

化血研のこの体質は非加熱血液製剤の危険性を知りながら、
新しい製剤の準備が整うまで、

 

その事を隠蔽し、
HIV感染者を増やし続けた薬害エイズ事件の頃から何も変わっていないという事が明白になったという事で、
化血研の存在意義すら問われる大問題なんです。

 

血液製剤やワクチン市場における化血研のシェアは高いため、
代替品の供給体制が整うまでは化血研品でも止むなしと考える医療関係者や、

品質に問題が無ければ問題無いと考える医療関係者まで居ると思われますので、
今後も化血研製剤が使われていく可能性は高いと思いますよ。

 

医療現場では患者や保護者自らが、
製品の銘柄を指定するのは難しい仕組みになっていますが、
化血研製品のボイコットも必要かも。

 

また、
化血研が家畜などに使われる動物用のワクチンも未承認の方法で製造していたこともわかりましたね。
化血研が製造する動物用のワクチンなど約50種類のうち、約30種類に上ったみたいですよ。

   

化血研も信用出来ない会社ではありますが、
もしかすると、
厚労省は自分たちの非を誤魔化す為のパフォーマンスではないかとも思えるんですね。
 
製品に問題なければ製造過程が厚労省指示と違うなら、
指示する製造過程に無駄があり、
メーカー側からしたら融通のきかない省庁を通さなかったということになりますからね。

 

そして化血研が業務停止を言い渡されても、
せいぜい2~3カ月程度の話でしょうね。
 
製造方法が国の承認されたものでなかったことは事実でしょうが、
それで甚大な被害がおこったわけでもないですし、
製品が著しく劣悪なものだったわけでもないですし、
効能が基準をみたしていなかったわけでもないですから。

 

飲食業の食中毒事件でも、
業務停止などの行政処分というのはせいぜい数日ですからね。

 

むしろ他のワクチン製剤や血液製剤に供給不足がでていて、
患者さんに行き渡らないことのほうが問題になるかもしれませんね。

 

それから、ついでに書いておくと、
日本医療が世界標準に程遠いということは、一般にはほとんど知られていないで、

 

ある英在住医師の言葉で、
「医学教育の先輩から伝え聞いた話では、1990年代にドイツの医学教育関係者が来日した時に、
『我々は驚いた、今のドイツにない、100年前のドイツがここにある』と言ったそうだ」
と日本医学教育100年前のガラパゴスだと言ったそうですよ。

 

また、
順天堂大学大学院教授・白澤卓二先生は、

「薬が売れるように、病気の診断基準を作っているんです。
 まず、医者が言っていることが間違ってる。
そもそも医者が使っている教科書が間違っていて、学会が間違っているんです」と。

 

それから日本で抗がん剤が使われる理由は、
実はアメリカ食品医薬品(FDA)は、15年ほど前から抗がん剤を禁止しています。
 
WHOも抗がん剤使用を自粛するように通達しているんですね。
ところが日本では厚生労働省が通知をしていないんです。
 
役所にどうして通知しないかと問うと。
 「市場在庫があるから」という答えで、

 

抗がん剤の特許はアメリカ企業で、
アメリカで売れなくなったので日本に流しているみたいですよ。

 

今回の化血研不正隠し。

国が定めた製造方法とどう違うのか、

はっきり報道されていないのが怖いですね。

 

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