美ビルド・ネットの熊本はてな?

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減塩醤油は売れているが減塩社会への道は険しい?

あなたは健康を支えているのは、薬や医療だとつい考えがちですが、
それは病気になってからのことなんですよ。

 

実は毎日の食事、
一生食べ続ける食事・食品が大事だとあまり認識してないみたいですね。

 

私も近所のスーパーにほぼ毎日買い物に行きますが、
最近は総菜や弁当コーナーでは「減塩」の文字が大きく目立つんです。
調味料やいろいろな食品に関しても、

そして、今売れている減塩醤油もですね。
まさに減塩がブームみたいだ。

 

世界保健機構であるWHOも減塩政策を薦めていますが、
世界的に見ると、
日本はまだまだ塩分摂取量が多い減塩後進国だそうで、

 

その為、
日本でも食事摂取基準が改定されるのに合せ、

食塩の摂取目標量が、

1日あたり男性9g→8g未満、
     
     女性7.5g→7g未満

に引き下げらるそうです。
(ちなみに日本高血圧学会の定めた目標では1日6g未満)

 

でも塩分摂取量調査によると、
現状ではなんと男性14g・女性11.8gという結果。

実は人間が必要とする塩分は多く見積もっても、
1日当たり3gで本当は充分なんだとか。(ちょっとビックリですね)

 

本当に多すぎますね・・・。

 

でも残念ながら、
塩分は人間が美味しいと感じるように出来ているミネラルでもあるので、
減塩もなかなか一筋縄ではいかない難しさがあるんです。

 

そこで、調べたところ、
昔の日本と違って現在の食事では、
塩分量の7割がなんと、
加工食品に由来しているということがわかってきました。

 

考えてみると、
今は自分で作っているつもりでも、
結構、加工食品も使ってしまっていることを実感しますよね。

 

ウインナーやハム、チーズや魚肉練り製品、
インスタントラーメンにレトルトのお総菜、
調味料類もそうですし、
パンも結構塩分量が多いんですよ。

でも、ハムやウインナー・チーズなどもすべて手作りですよ~。
なんていう方は、なかなかおられませんよねえ。

 

なので、
現代の減塩は加工食品メーカーさんがカギを握っている!
と言う部分が大きいみたいですね。

 

そんな加工食品メーカーも含めた、
「減塩サミット 」(主催/日本高血圧学会)というのが開催されているということを、
私も初めて知ったんですよ。

 

今年は「減塩サミット 2015 in 福岡」という名で5月に福岡で開催されたそうで、
美味しい減塩商品(インスタントのそばやうどん)
美味しい減塩弁当(ヘルシー弁当や男前弁当というのありました)

 

すべて減塩の商品みたいで、
減塩サミット福岡宣言として、
「和食文化を大切にしながらも健康長寿を目指した減塩の推進」

宣言1、さらなる減塩の推奨

宣言2、JSH減塩食品リストの周知徹底

宣言3、ナトリウム(g)×2,5=食塩(g)

と宣言したようです。

 

また、厚生労働省が健康な人が摂取すべき栄養素の指標「日本人の食事摂取基準」で、
1日あたりの塩分摂取目標量を改定を受けて、

学校給食の現場でも、減塩の動きが広まっているみたいで、

たとえば、

広島県呉市 学校給食に減塩目標「少しずつ減らして薄味に慣れよう」
 
 2011年度、給食1食当たりの塩分量3.1グラムだったものを、
 2.3グラムまで下げるという目標を立てた。
 
 目標達成のため加工食品に対し、さまざまな工夫を凝らし、
 例えば、小分けのマヨネーズを容量の少ない製品に替え、
 全部食べたとしても0.1グラムの減塩を実施。

 さらに、
 ドレッシングやふりかけは加工食品をやめて手作りにすることで塩分を減らす。
 こうして毎年0.2グラムずつ塩分を下げることで、
 子どもたちが給食の味に違和感を持つことなく目標数値に近づけることができた。
 
 子どもたちに、「家のごはんと給食と、どちらの味つけが好き?」と尋ねると、
 「給食の方が好き」という。
 「給食でもそんな塩辛くないよと、それで家庭の味も薄くなってくれたら。」と、
 市の担当者が話している。

 

・長野県 学校給食で塩分を減らした「減塩パン」の提供
 
 長野県の調査で、1日の食塩摂取量の平均は県の目標の9グラムを上回っていることから、
 健康づくりの県民運動「信州ACE(エース)プロジェクト」では、
 「減塩」を重点項目としている。

 そのため、長野県学校給食会は、
 長野県パン商工組合、長野県学校保健会栄養教諭学校栄養職員部会、県教育委員会と検討し、
 県内の508校の小中学校や特別支援学校で、
 今年4月から、学校給食用のパンの塩分を減らした「減塩パン」を提供している。

 

滋賀県草津市 全小学校で塩分を控えめにした給食の提供
 
 今年度4月の厚生労働省の塩分摂取目標量の改定を受けて、
 草津市は給食でも減塩を取組むことを決定。

 例えば主食と副食、牛乳がそろう完全給食の場合、
 文部科学省の基準では小学校中学年(3、4年生)で2.5グラム未満だが、
 草津市では、年間平均で2.2~2.4グラムと厳しい数値を定めた。
 
 市立全13校の児童や教員ら約8,300人分の給食を調理する市学校給食センターでは、
 野菜の発色を良くするために下ゆで時に使用していた塩を廃止。

 薄味にしても食べ残しが増えないよう、
 だし汁を使ったり、ニンニクやネギ、ショウガなどの香味野菜、
 カレー粉や豆板醤などの香辛料で風味を工夫している。
 
 センターによると、塩分計で4月の給食の塩分量を測定したところ、
 中学年の塩分量は基準を下回る2.2グラムに収まった。
 4月のスタート以降、食べ残し量など変わらないという。
 同センターは
 「給食以外に家庭などでも減塩を実施してもらえるよう、保護者にも呼びかけていきたい」
 と話している。

と学校給食でも減塩が広がっていますね。

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それから
本多京子先生という医学博士でもあり管理栄養士でもある方が、

減塩生活を送るためには具体的にはどうしたらいいのか、
今日から簡単にできることは何かを教えているのでご紹介します。

 

「塩分をコントロールするには、まず自分で料理することがおすすめです。
"普通に料理するだけでも大変なのに、減塩なんて無理"と思うかもしれませんが、
意外とカンタンなポイントがあるんですよ」

 

「塩を減らすと、味がぼんやりしたり、物足りなくなったりすると思われがち。
だけど、次に紹介する3つのポイントをマスターすれば、
ほどよい塩加減でおいしい料理ができあがりますよ」と。

 

●減塩のための3つのポイント

 

ポイント1 "酸味"を上手に使う

酸味には塩味を強く感じさせるという特徴があり、
薄味でも酸味がきいていればおいしい料理に。
酸味のある調味料の代表がお酢。
たとえば野菜だったら合わせ酢につけただけでもおいしく食べられます。

 

ポイント2 組み合わせや調理法に"メリハリ"をきかせる

主菜が塩味をきかせたら、副菜は控えめにと、おかずに組み合わせにメリハリをつけて。
また、主菜が炒めものだったら、副菜はおひたしにする、
など調理法も変えることが、塩分とり過ぎを防ぎます。

 

ポイント3  "焼き色"や"濃い色み"など、見た目にこだわる

見た目はおいしさに深くかかわっています。たとえば、焼き目をつけてみましょう。
焼き色から連想される香ばしさは、おいしさを感じさせる要因のひとつ。
焼き目をつけた野菜なら、ほんの少しポン酢をかけただけでも十分美味!

 

また、煮物にはしょうゆを減らして黒酢を使うと、
色はこっくり仕上がり、味に深みがでます。
おいしそうに見せるのは減塩生活で大切なことなのです。

 

そして、作りおきおかずで減塩+時短を実現できるそうで、
「たとえば、にんじんなどの野菜のせん切りや切り干し大根を
甘酢につけておくのはどうでしょうか。

 

お酢のおかげで少ない塩分でも満足感があるつけあわせになります。
この野菜の甘酢漬けを薄切り肉で巻いて焼くというアレンジもおすすめ。

合わせ酢+カレー粉に野菜をつけてもいいですね。
このようなお酢を使った作りおきおかずは、減塩にも時短にもつながります」

この3つのポイントはあなたのにも案外役に立つかもしれませんね。

 

ところで、
国が減塩指導をはじめて少なくとも30年以上は経つにもかかわらず、
高血圧の患者が減ってはいないんですね。

 

この現実は「減塩」のおかしさを物語ってはいないだろうか。
本当に減塩することによって生活習慣病の予防になるのか、
と疑問を持つ人もいます。

 

塩の摂り過ぎは高血圧の原因というのはあなたもご存じと思いますが、
高血圧を克服するには、
自分の血圧を正確に把握することも重要なんですね。

 

メタボ健診や人間ドックで高血圧を指摘されたら、医療機関を受診すると共に、
まずは家庭用血圧計を購入して、定期的に測る習慣を身に付けることも必要かも。

↑(家庭用血圧計です) 

最近はスマホ向けのアプリもあるし、
万歩計や食事日記などと同じく、記録するだけでも、それが励みになって、
高血圧が改善する人が少なからずいますね。

 

ただし、測定の際には、いくつか留意点があるんです。

血圧は1日のうちでも変動しますね。
就寝中は血圧が低下するが、朝は覚醒して臨戦モードに入れるよう高めで、
脳卒中も午前中が多いですよね。
冬は、体温を逃がさないよう血管が収縮するので、夏より血圧が高い。

 

診察室で測ると、緊張から高めに出やすい人が多いし(いわゆる白衣高血圧)。
緊張から来る職場高血圧もあります。
自宅では正常だが、職場では交感神経が優位になって血圧が跳ね上がるタイプみたいです。
 
メタボから来る高血圧の場合、
食事の改善と運動によって減量に励むことで、
薬に頼らずとも正常域まで血圧を下げたり、薬を減らせる可能性もあります。

 

塩分制限が進んできたとはいえ、
1日当たりの平均塩分摂取量は欧米の6gに対し、日本人男性はなお倍近いですね。

 

日本高血圧学会は、
高血圧予防のために1日6g未満を勧めているが、
せめて8g未満(「日本人の食事摂取基準2015年版」の男性の目標値)にすべきかも。

外食は総じて塩分が高く、食習慣を改めるだけでも大分違ってきます。

 

また、
運動、とりわけ有酸素運動は、減量による間接的な降圧効果だけでなく、
血液の循環が促進されたり血管の柔軟性が増すので、
血圧を下げる直接的効果もあるんです。

 

心臓に問題がなければ、
ウォーキングや軽いジョギング、サイクリング、水泳などはお勧めですね。
(私はウォーキングを積極的にやっています)

 

これから減塩社会を勧めていくためには、
やはり減塩を支援する社会環境づくりが必要ですね。

 

国に対しては、
包装食品の栄養成分表示に食塩量を義務化すること。
目標食塩摂取量の何%を摂取することになるかを明示することなどが必要ですし、

私たち一般市民が減塩、低カロリーで美味しい食事を体験でき、
家庭でも応用できるような取り組みをもっと広報するといいかもしれませんね。

 

そして、

私たちのひとつしかない体は塩分を取り過ぎているということをまず認識して、

ゆっくり少しずつ段階的に、

組織的に減塩と適度な運動に取組んでいくことが重要みたいですね。

 

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