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“給水塔に遺体”あなたの水道水は大丈夫? 

まさか人間の遺体が・・・。

 

でも安心してください。
これは日本の事件ではなく、中国での話ですから、

 

中国の福建省福州市台江区の古い集合住宅で、
7月中旬、住民から「水に異臭がある」とのクレームが入り、
担当者が屋上に設置されている給水塔を確認したところ、
そこにはひとりの男性の遺体が浮かんでいたという。

 

この男性は数日前から「行方がわからない」として家族が探していた人物で、
年齢は40〜50代。後の調べで、男性は近所で警備員として働いており、
集合住宅には友人が住んでいることから、
しばしば遊びに来ていたことがわかったそうですが、

住民は2~3日間は知らずに飲んだり、料理に使ったりしていたそうですよ。

 

実は日本でも“給水塔に遺体”事件はあったんですね。

 

2008年11月に三重県内にあるショッピングセンターの飲料・食用受水槽に、
自殺した40代男性の遺体が約1カ月間浮いていたそうで、
店内には76の飲食店があり、受水槽の水は遺体発見までの1カ月間、
飲用や食用に使われていて、
遺体発見直後も営業を続けていた店側は、いったんは営業停止したものの、
「水質に異常なし」として再開したそうですが・・・

 

また、
2013年7月には、大阪市東淀川区東のマンションの貯水槽内に、
男性が浮いているのをマンション管理会社の社員らが発見して東淀川署に通報し、
駆けつけた同署員が引き上げたが、すでに死亡していた。
同署によると、 男性はこのマンションに住む会社員(48)。
貯水槽は男性の部屋の真下にあり、天井部分に穴が開いていたことから、
同署は男性がマンションから転落したとみて、 経緯などを調べたそうです。

 

数々の水死体を扱ってきた元警視庁捜査一課長の田宮栄一氏は、
「長期間、水につかっていた遺体の腐敗は深刻。
発表通りなら、遺体の一部や糞尿、体液は確実に水に溶け出している」と推測する。と、

 

まさか、“異臭”の原因が遺体にあるとは誰ひとりとして想像すらしませんよね。
嫌悪感や吐き気をもよおす住民が後を絶たないかもですね。

 

給水塔」とは、
団地やマンションなどの集合住宅において、
給水に必要な水圧を 得るために建てられた水槽を備えた塔のことを指しますが、

 

日本の集合住宅の場合は、
一応、年に1回は検査・清掃をしているはずなのですが、
本当に行われているかは、
あなたがマンションなど集合住宅に住んでいるなら確認はしたほうがよいかも。

 

分譲などでは直結にしたり、管理組合主導で検査したりしているようですが、
賃貸の場合は大家さんの心がけ次第かもしれませんから。

 

ちなみに私も集合住宅に住んでいますが、
年に1回は高架水槽の清掃は行っているようです。
(エレベーターに清掃のお知らせが貼ってあります)

ただ、清掃するたびにカルキ臭とカルキ味でそのままでは飲めたものではないので、
飲料用はスーパーでペットボトルの水を買って飲んでいますが・・・。

 

日本の給水塔は案外こまめに清掃はしますが、
オーバーフローの防虫網が破れていると虫の侵入はありえますし、
蓋に鍵が付いていないと毒物が投入される恐れがありますから注意してくださいね。

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実際こんな事故もあるんです。
平成20 年2 月14 日に、東京都台東区谷中の集合住宅の水が
有機溶剤のような臭いがするとの通報を受け調査したところ、
スチレン及びトルエンが検出されたそうで、

施設の状況を確認したところ、
ポンプが熱を持っていて、ポンプの羽根車が疲労変形したことによりポンプの内側を削り、
磨耗片が流出していたみたいで、

羽根車の材質はスチレン及びトルエンを成分に含む変性ポリフェニレンエーテルであり、
磨耗片から漏出したスチレン及びトルエンが飲料水に混入したものだったそうです。

 

この事故での健康被害の報告は無かったそうですが、
この施設では給水設備の定期的なメンテナンスは実施されていなかったそうなんですね。

 

一般的な分譲マンションなどの管理会社が行う受水槽・高架水槽の清掃は、
1年に1回、清掃と点検を行いますが、

もし、受水槽の掃除を怠ると、
水質が悪化し、水系感染症を引き起こす可能性があるんですね。

 

それと集合住宅でよくあるのが漏水事故ですね。
主な原因には、
各居住者の不注意によるものと、
給排水設備などの経年劣化によるものとがあります。

 

1.専有部分等の使用上の不注意によるもの(居住者が注意する)
(1) 洗濯機の給水・排水ホースの外れ(特に全自動式)
(2) トイレに異物を流したことによる詰まり
(3) バルコニーの排水口の詰まり
(4) 断水時の蛇口の閉め忘れ
(5) 電気温水器の排水口の詰まり
(6) 浴槽の残り湯利用時のポンプのホース外れ

 

2.共用部分の設備の経年劣化によるもの(管理組合がタッチできる)
(1) 給排水管の接続部分の緩みとパッキンの老朽化
(2) 屋上防水の劣化による雨漏り
(3) 給排水管の劣化等による穴

 

この漏水事故は物的な損害を保険などでカバーした場合でも、
居住者間に心理的なしこりが残りますね。
(私もマンションに住んでいた時、上の階からの漏水事故がありました)

 

理想的なのは、
受水槽を使用せず配水管の水圧で直接各戸へ給水する「直結直圧給水方式」か
配水管の水圧を加圧する「直結増圧給水方式」に変更工事がされることですが、
実際は水道加入金の問題などがあり、きびしいかも。

 

それから災害時には給水塔は役に立つんですよね

屋上に給水塔が設置されている場合には、
自然流下(高い所に給水塔があるので自然と水が蛇口まで流れてくる)により、
給水塔内の水がなくなるまで水が使え、
災害時の給水塔があるメリットとしてよく言われています。
(あくまで水があるうち、の話ですが。)

 

また、
給水塔には排水(ドレン。点検時や清掃時に完全に水を抜くためのバルブ)用の
バルブなどが設置してあり、そこから、
通常は使用されない下の方の溜まり水のような部分も使用が可能だったりします。
もっといえば、
簡易なポンプなどを用意しておけば、給水塔内の水を取り出せるんです。

 

それから、停電のときは、
屋上や給水塔へ水を引き上げるポンプが停電で動かなくなる可能性があるため、
長期化すると水が止まる恐れがありますから、
停電が自宅だけでなく、また原因などがはっきりしない場合には、
風呂やバケツに水をためておいた方がよいでしょうね。

 

あなたが規模が大きいところのマンションだったら、
年一回の清掃と、月一回の点検が義務づけられていますからいいですが、

 

アパートのように小規模なら対象にないのでやらないところが多いですから、
もし水道水が異臭や変な味がしたら、
すぐに調べてもらってくださいね。(遺体は入っていないと思いますが)